最近、アイデミーとクニミネ工業が、品質保証業務の効率化を目指し共同研究を行い、その成果を日本粘土学会で発表しました。この取り組みは、従来の目視判定による品質評価の改善を狙っています。
クニミネ工業は、ベントナイトの中のモンモリロナイト成分の含有量検査を行っており、これまでの検査方法では目視判定が主に用いられました。長年の間、この方法には複数の検査員による判定の一貫性や作業効率に課題がありました。そこで、アイデミーとの提携により、カメラによる画像解析モデルへの切り替えを進め、新たな検査手法を開発する運びとなりました。
このプロジェクトは、クニミネ工業が2021年から2年間、アイデミーのオンラインDXラーニング「Aidemy Business」を通じて、デジタルトランスフォーメーション(DX)に関する教育を受けてきたことが背景にあります。
具体的には、現場の熟練した検査員からの詳細なヒアリングを通じて、彼らの判定基準や実務のポイントを解析モデルに実装しました。その結果、従来の検査者と同様の精度で品質判定を行える画像解析モデルを開発することに成功しました。このモデルはクラウドを利用し、複数の工場で実証検証が progressing しています。
また、Quality Assuranceの現場で用いるアプリケーションの有用性についても各工場での検証段階に入っています。アイデミーとクニミネ工業の取り組みは、DXを通じて今後の製造業に革新をもたらすものとして期待されています。
アイデミーは「先端技術を、経済実装する。」を企業理念に掲げ、法人向けにAIやDXに関するプロジェクト支援を行っています。特に、デジタル人材育成を重点とし、企業が自らデジタル技術を内製化できるようなサポートを提供しています。
一方、クニミネ工業は「ベントナイト」と呼ばれる重要な地下資源を活用し、多様な産業に新たな価値を提供しています。これらの企業が連携し、革新的な手法を導入することで、今後どのような展開が見られるのか注目です。
この共同研究は、新たな品質保証のモデルを提案するだけでなく、デジタル技術の導入がもたらす可能性を示しており、今後の業界の方向性に影響を及ぼす重要なステップとなるでしょう。