Micro FocusとHPEの合併
2017年9月1日、Micro FocusはHewlett Packard Enterprise(HPE)のソフトウェア部門との合併手続きを無事に終え、新たに世界第7位のエンタープライズソフトウェア企業が誕生しました。この合併により、両社は連携してお客様が持つ既存のソフトウェア投資を最適活用し、自社のハイブリッドIT領域でのイノベーションを推進していくこととなります。
新たにMicro FocusのCEOに就任したクリス・シューは、「この合併は私たちにとって重要なマイルストーンであり、顧客中心のイノベーションをエンタープライズスケールで実施していく」とコメントしました。HPEの元COOである彼は、ソフトウェア投資の最大化を図るとともに、エンタープライズITの新しいハイブリッドモデルを開発する役割を担います。
ハイブリッドITと新たな戦略
ハーバード・ビジネス・レビューによる最近のレポートでは、業界のビジネスリーダーが予想するアプリケーションの多様化について触れ、「コアなアプリケーションは依然として重要であり、そのための混在システムのオーケストレーションが重要になる」と述べています。ハイブリッドITがその中心的役割を果たすと考えられ、この領域での機能開発が競争優位を生むことでしょう。
Micro Focusはその創業以来、ソフトウェアの開発・販売・サポート業務に注力してきましたが、合併後は5,800名以上の研究者を擁し、特に以下の領域においてエンタープライズソリューションを提供していきます。
- - DevOps: 業界で最大のポートフォリオを用いることで、高品質で安全なアプリケーションの迅速な提供を可能にし、商用及びオープンソース製品の全ツールチェーンの可視化を図ります。
- - ハイブリッドIT: 複雑なシステムを簡素化し、世界的なビジネスニーズに応じたコスト制御とパフォーマンス確保をサポートします。
- - セキュリティ&リスク管理: データとアプリケーションのセキュリティを強化し、リスク緩和とコンプライアンス確保のためのオペレーションとガバナンスを強化します。
- - 予測分析: サイロ化されたデータをリアルタイムで分析し、新たな洞察をもたらすためのプラットフォームを提供します。
変革の始まり
「我々の使命は、高度な分析機能が組み込まれたエンタープライズグレードのソフトウェアを提供することです」とシューは語ります。新たなハイブリッドモデルを導入し、エンタープライズITが求める機会や挑戦に対処できるようサポートしていくことが目標です。このビジョンに基づき、Micro Focusは今後も革新的なソフトウェアの開発を進めていくとしています。
DXCテクノロジーのCEOであるマイク・ローリー氏もこの合併を祝福し、Micro Focusとの連携がデジタルトランスフォーメーションの真の推進につながることを期待していると述べました。
近年のM&A案件の中で、Micro FocusとHPEの合併は最大規模であり、強力なオペレーティングモデルを背景に、スケールメリットを最大化していく戦略の一環と言えます。エグゼクティブチェアマンのケヴィン・ルースモア氏はこの合併を通じて、顧客に大きな価値を提供することを目指すと語り、既存技術と新技術の融合を図る重要性を強調しています。
合併により、Micro Focusは顧客に対して包括的なソリューションを提供し、業界のリーダーとしての地位を確立していくでしょう。詳細に関しては、公式ウェブサイトをご覧ください。