深部がん治療の新たな道を切り開く
住友重機械工業株式会社(以下、「当社」)は、愛知県の藤田医科大学と新たな契約を締結し、深部がん課題に挑むBNCT(ホウ素中性子捕捉療法)システムを導入することが決まりました。これは、がん治療における革新的な技術の一環であり、高度な医療技術が期待される分野です。
契約の背景とは?
当社は2024年12月に藤田医科大学との間で「BNCTによる深部がん治療の研究開発を推進するための覚書」を締結しており、これを基に今回の契約が実現しました。研究開発の進行に伴い、今回のBNCTシステム導入ががん治療においてどのような役割を果たすのか、医療現場の期待が集まっています。
次世代BNCTシステムの進化
導入が決定した次世代BNCTシステムは、高出力の中性子線を生成するために加速器の出力電流値を向上させることにより、さらなる性能向上を目指しています。このシステムは、従来のものよりも深部のがんに対する適応が期待されており、これまでのBNCTの制約を克服することを目指しています。
例えば、従来の技術では体表から約6~8cmの深さまでしか治療が難しかったが、今回の開発によってより深い位置にあるがん細胞にもアクセスできる可能性が広がります。これは、藤田医科大学をはじめとする協力企業と共に研究開発を進めることで実現を目指しています。
BNCTの概要
BNCTは、がん細胞特有の性質を利用した放射線治療法です。患者にホウ素薬剤を投与し、がん細胞に選択的に取り込ませることで、体外から中性子を照射します。照射後、ホウ素原子が中性子を捕獲して核反応を起こし、その反応によって生成される粒子ががん細胞を破壊します。このメカニズムにより、周囲の正常細胞へのダメージを最小限に抑えることが期待されています。
未来への貢献
当社は、BNCTの研究開発を通じて、がん治療の未来を切り開くことを目指しています。この技術が成功を収めれば、多くの患者にとって新たな治療の選択肢となるでしょう。がん治療における医療技術の進展は、患者の生活の質を向上させるだけでなく、医療業界全体における大きな変革をもたらすことでしょう。
今後の進展に期待しつつ、BNCT技術の研究はさらに進むことが求められています。住友重機械工業と藤田医科大学との共同研究によって、がん患者の希望が少しでも広がることを願っています。