公文書館特別展
2024-08-01 17:38:08

国立公文書館で夏の特別展「お札に描かれた人物」と終戦の詔書を展示

国立公文書館の特別展「お札に描かれた人物」



令和6年の夏、国立公文書館(東京都千代田区)では、「お札に描かれた人物-公文書で見る紙幣の歴史-」という特別展が開催されており、その中で「終戦の詔書」の原本も展示されています。この特別展は、紙幣に描かれている人物を通じて、日本の歴史と文化に触れる貴重な機会を提供しています。

特別展は令和6年7月20日から始まり、9月16日まで開催され続けるものの、特に注目を集めているのは、8月15日という重要な日に合わせて特別展示される「終戦の詔書」原本です。展示期間は8月10日から18日までで、会期中に2回の展示替えが行われます。これは、昭和20年(1945)8月15日の玉音放送で知られるこの文書において、戦争終結を国民に伝えるための重要な一歩であったためです。

特別展示の概要



終戦の詔書とは



「終戦の詔書」は、昭和20年の8月14日の閣議で決定され、翌日の玉音放送で昭和天皇によって朗読された文書です。この詔書で日本はポツダム宣言の受諾を表明し、戦争が終結したことが国民に告げられました。当時、文書の名が刻まれた盤を用いて放送されたことから、特に「玉音盤」として広く知られています。

展示の日程につきましては、初期の段階は文書の修正が施された部分に焦点を当て、続いて御名御璽の部分、最後に副署の部分が展示される形となります。この流れに沿って、国民にとっての歴史的な瞬間を見直し、理解することができる貴重な機会が設けられています。

修正された文書の展示



展示の最初の部分では、原本が作成される過程でどのように修正が施されたのか、具体的な箇所を通じて紹介されます。特に「戦局必スシモ好転セス」という文言が陸軍を中心に強く修正される必要が生じた経緯は、当時の政治的状況を垣間見る貴重な情報です。通常では行わない方法で字句を追加するという異例の対応も行われたことで、来場者にとって興味深い観察ポイントとなるでしょう。

御名御璽とその意義



次に、御名御璽が確認できる展示では、昭和天皇による録音の一節が取り上げられます。特に「堪ヘ難キヲ堪ヘ忍ヒ難キヲ忍ヒ以テ萬世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス」という言葉は、戦後の新しい日本への意義を感じさせる訴えとして、多くの人々に感動を与えたと言われています。この部分を通じて、来場者は昭和天皇の想いを直接感じることができることでしょう。

副署の部分



最後に展示される副署の部分では、当時の内閣のメンバーの署名が展示され、特に内閣総理大臣の鈴木貫太郎や海軍大臣の米内光政、陸軍大臣の阿南惟幾など、歴史に名を残す指導者たちの意志を感じることができます。阿南は自決を選ぶこととなり、その背景には多くのものがあるため、この展示を通じて当時の重責を担った閣僚たちの心情にも想いを馳せる機会となるでしょう。

展示会の詳細



この特別展は、国立公文書館の東京本館で開催されており、入場は無料です。事前予約も不要で、誰でも気軽に足を運ぶことができます。展示の開催時間は午前9時15分から午後5時00分ですが、特定の日には午後8時まで開館していますので、より多くの人々が訪れることができるよう配慮されています。

最後に、この特別展は国立公文書館の公式サイトで詳細を確認することが可能ですので、興味のある方はぜひ訪れてみてください。歴史の深淵に思いを馳せる貴重な時間をお楽しみいただけます。詳しい情報は、国立公文書館のウェブサイトをご参照ください。


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会社情報

会社名
独立行政法人国立公文書館
住所
東京都千代田区北の丸公園3-2
電話番号
03-3214-0621

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