売れるネット広告社、中国越境EC事業を譲受 - 海外販路拡大とモール事業ノウハウ強化へ
株式会社売れるネット広告社は、2024年6月28日に、グループ会社である株式会社売れる越境EC社が株式会社アクセスブライトの中国市場をターゲットとした「中国越境EC」事業を譲り受けることを発表しました。
売れるネット広告社は、創業以来、健康食品・化粧品業界を中心としたD2C(ネット通販)事業者向けにクラウドサービスやマーケティング支援サービスを提供してきました。今回の事業譲受は、同社が目指す「総合的なダイレクトマーケティング支援グループ」への成長戦略の一環として、海外展開とD2Cサービスに関するノウハウ拡充を加速させるためのものです。
越境EC事業への本格参入
同社は、2024年2月に越境EC専門の100%子会社「株式会社売れる越境EC社」を設立し、米国AmazonやeBayなどを活用した米国市場への進出を進めてきました。今回の事業譲受により、中国市場への進出も実現し、越境EC事業を本格的に展開することになります。
中国の越境BtoC-EC市場は、2023年度に5兆68億円規模に達し、日本経由の市場規模は2兆2,569億円と、大きな成長ポテンシャルを秘めています。一方で、中国ECプラットフォームへの参入には、設立年数や認知度などの厳しい条件があり、難易度が高いのが現状です。
アクセスブライトのノウハウを活用
今回の事業譲受の相手方である株式会社アクセスブライトは、創業以来、中国市場において多面的なマーケティング支援を提供してきた実績があり、中国ECプラットフォームの開設・運用において高い専門性を持ち合わせています。
売れるネット広告社は、アクセスブライトが培ってきたノウハウや仕組みを継承することで、中国におけるSNS運用から越境EC展開まで一気通貫でサポートできる体制を構築します。これにより、中国市場における顧客へのサービス利便性を向上させ、さらなる成長を目指します。
中国越境EC事業の概要
売れるネット広告社は、中国市場において以下のような越境EC事業を展開していきます。
中国ECショップ構築・販売事業: クライアントの中国における自社ECショップ構築だけでなく、日本と中国に倉庫を保有し、直送モデルと保税モデルに対応した物流フローを提供します。また、同社はTmallやREDで自社ECショップを開設しており、クライアントは自社ショップ構築前に、テストマーケティングとして同社のECショップを利用することも可能です。
中国SNS運営代行: 日本のSNSは中国から閲覧できないため、中国市場への進出には中国SNSの活用が不可欠です。同社はクライアントの中国SNSアカウントの運営代行を行います。
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中国マーケティング支援事業(オンライン・オフライン): 中国で有名な芸能人やインフルエンサーの手配、商品PR投稿、ライブコマースなどを活用したオンラインでの支援に加え、中国での展示会開催、スタッフ手配、商品PRイベントの実施など、オフラインでの支援も提供します。
売れる越境EC社の代表取締役社長CEO 髙橋宗太氏のコメント
髙橋宗太氏は、今回の事業譲渡により、米国に加えて中国市場への進出が可能になったことを歓迎し、国別EC市場シェア1位と2位である中国と米国に特化したノウハウを武器に、顧客の売上拡大に貢献していく決意を表明しました。
同社は、創業以来培ってきた「事業主」「モール」「越境EC」に関するノウハウを活用し、顧客に最適なサービスを提供することで、さらなる成長を目指します。
売れるネット広告社の今後の展望
売れるネット広告社は、今回の事業譲受により、越境EC領域におけるサービス・ノウハウをさらに蓄積し、顧客へのサービス利便性を向上させ、さらなる成長を目指していくことを表明しました。
同社の今後の動向に注目が集まっています。