新RAGサービスの開発
2024-09-25 17:23:07

PKSHAグループとTOPPANエッジが新しいRAGサービスを共同開発し生成AIの精度を向上

新RAGサービスの開発とその成果



生成AI技術が企業業務の生産性を大きく変える一方、正確な情報処理が求められています。この度、PKSHAグループとTOPPANエッジは、新たなRAG(Retrieval-Augmented Generation)サービスを共同開発しました。この新サービスは、静岡銀行との実証実験を通じて生成AIの回答精度を向上させる成果を上げました。

実証実験の詳細



実証実験は2024年5月7日から9月6日にかけて行われ、静岡銀行が提供した34種の行内規程やマニュアルを基に、PKSHAグループの生成AI技術を用いたデータベースが構築されました。このデータベースに対して静岡銀行の職員が261の質問を投げかけ、その回答を模範解答と照らし合わせる形で精度を確認しました。この結果、ドキュメント正解率は87.3%から95.4%に向上し、チャンク正解率も63.2%から84.6%に改善されるなど、一般的なRAGと比較して約20%の向上が確認できました。

生成AIの活用背景



企業は効率化を図るために生成AIの導入を進めており、その中で特にRAGの重要性が増しています。これまで、生成AIは人間が理解しやすく作成されたマニュアルを正しく処理できず、誤回答やハルシネーションを引き起こすリスクがありました。この課題を解決するために、PKSHAグループとTOPPANエッジは強みを活かし、企業や団体が持つ知的資産を最大限に活用できる新たなソリューションを創出しました。

新RAGサービスの特長



この新しいRAGサービスの最大の特長は、参照元データのAIリーダブル化と構造化されたデータ処理アルゴリズムの導入にあります。双方の技術的取り組みによって文書の回答精度を高め、業務効率化を実現できる仕組みが整えられています。また、独自に開発した生成AI専用ツールによって、大量のドキュメントを効率的に一括処理することが可能です。

これにより、企業はドキュメント管理の手間を削減し、正確な情報を迅速に得ることができます。特に金融業界などの情報管理が厳格な分野では、無駄を省いた業務運営が期待されています。

今後の展望



PKSHAグループとTOPPANエッジは、これまでの生成AIサービスとは異なる高品質なサービスの提供を目指し、生成AIのさらなる社会実装に取り組んでいます。なお、実証実験の結果や新RAGサービスの詳細は、2024年9月に開催される「PKSHA AI Summit for Workplace 2024」にて発表される予定です。このシンポジウムでは、TOPPANエッジの代表者が登壇し、RAGサービスが業務革新に寄与する方法について語る予定です。


今後も、生成AIの活用領域の拡大を目指して、様々な実験やサービスの展開が期待されます。


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会社情報

会社名
TOPPANホールディングス株式会社
住所
東京都文京区水道1-3-3
電話番号

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