廃プラで作ったメダル
2023-07-30 08:00:01

廃プラスチックから生まれた世界水泳選手権2023記念メダルの魅力と背景

世界水泳選手権2023福岡大会の記念メダル



2023年7月14日から30日にかけて福岡市で行われた世界水泳選手権。その記念メダルが、環境を意識した廃棄プラスチックを素材にして作られました。この取り組みは、東京2020オリンピックに続き、持続可能な社会への願いが込められています。

記念メダルの製作経緯



大会を主催する組織委員会が、全選手、コーチ、および大会関係者に記念品として提供するメダルの製作を、株式会社kix(キックス)が運営する廃プラリサイクル工場「TSUYAZAKI BASE CAMP」に依頼しました。ここでは、廃棄プラスチックとして捨てられる運命にあったペットボトルキャップが新たな命を吹き込まれ、メダルへと生まれ変わります。

デザインの特色と意味



メダルは、TSUYAZAKI BASE CAMPの古川工場長によるデザインで、合計5,000個が生産されました。鮮やかな青色は水泳を象徴しており、廃棄プラスチックの個性的なマーブル模様も特徴的です。この模様は、生産過程で素材の色が偶然混じり合った結果で、すべてのメダルがユニークな仕上がりとなっています。つまり、同じ模様は二つと存在せず、選手たちにとって特別な意味を持つ記念品となっているのです。

環境に配慮したメダルケース



メダルのケースは、九州産業大学と八女紙工有限会社の産学連携により、再生紙段ボールで製作されました。デザインコンセプトには「未来に繋げるために」が掲げられ、大会のテーマ「WATER MEETS THE FUTURE」とよく合致しています。ケースには、日本の伝統である博多織の模様とともに、福岡に関連するデザインが施されています。開封プロセスにおいても、観客が楽しめるよう、外からメダルが見えない工夫が凝らされました。

学生によるデザイン作品



記念メダルのデザイン説明会には九州産業大学の学生も参加し、組織委員会に対して自らの作品をプレゼンテーションする機会がありました。この産学連携の取り組みは、学生にとっても実践的な経験となり、将来への貴重な財産となるでしょう。

廃プラの仕組みと地域貢献



TSUYAZAKI BASE CAMPでは、地域の小学校や図書館、病院などから回収したペットボトルキャップを洗浄・分別し、リサイクル資源として活用しています。日本国内で多くの廃プラスチックが焼却処分される中、もう一度プラスチック資源として再生させることが、廃プラメダルプロジェクトの大きな目的の一つです。これにより、地域社会への貢献も果たされています。

プラスチック資源の循環と福岡市の取り組み



福岡市では、プラスチックの資源循環を促進するモデル事業を推進しています。海洋プラスチック問題の深刻化を受けて、プラスチックの使用抑制やリサイクルの必要性が高まっています。このような背景から、メダル製作の取り組みは地域社会のモデルケースとしても評価されています。

メディアの反響



このプロジェクトはメディアでも取り上げられ、多くの反響が寄せられました。廃棄プラスチックから作られたメダルが特に注目を浴び、環境問題意識の向上にも寄与しています。今後も、こうした取り組みが広がっていくことが期待されます。

まとめ



世界水泳選手権2023福岡大会の記念メダルは、環境への配慮と地域との連携が色濃く反映された素晴らしいプロジェクトです。これをきっかけに、多くの人々がリサイクルや持続可能性について考え直すきっかけとなることを願っています。

会社情報

会社名
株式会社kiix
住所
福岡県福津市津屋崎3丁目19-14
電話番号
0940-51-3576

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