漱石アンドロイドを巡るシンポジウム
近い将来、魅力的なアンドロイド技術が進化する中で、偉人たちがアンドロイドとして甦るという現実に私たちは向かっています。このたび、二松学舎大学と大阪大学の共催によるシンポジウムが開催され、そのテーマは「誰が漱石を甦らせる権利を持つのか?」です。この問いは、複製される人間像と権利の関係を考える重要な議題となっています。
幻の偉人アンドロイド、初上演
シンポジウムでは、平田オリザ氏による漱石アンドロイド演劇『手紙』が初めて上演されます。この演劇は、青年団と二松学舎大学及び大阪大学の連携作品であり、漱石の人格の一部を再現したアンドロイドを通じて、私たちの文化的アイデンティティに新たな視点を提供します。
演劇を通じて、参加者は漱石自身が果たした役割、彼の思想や作品の価値について再考するきっかけを得ることでしょう。
権利の考察
シンポジウムでは、偉人をアンドロイドとして復活させることに関して、様々な視点から議論がなされる予定です。歴史的な偉人の言動が、いかにしてその人物のパブリックイメージに影響を与えるのかという点が焦点となり、私たちがこの問題に対してどのように向き合うべきかが検討されます。
以下の講演が予定されています。
- - 石黒浩氏による「開催にあたり」
- - 山口直孝氏による「漱石アンドロイドプロジェクトの目指すもの」
- - 福井健策氏による「アンドロイドに権利はあるのか?」
さらに、討議のセッションでは、エキスパートたちが「偉人アンドロイド基本原則」について徹底的に議論し、私たちの未来を形成する規範について考えを深めます。
開催詳細
- - 日程: 2023年8月26日(13:00~17:40)
- - 場所: 二松学舎大学九段1号館中洲記念講堂(地下2階)
参加は無料ですが、事前登録が必須です。定員を超えた場合、抽選が行われますので、早めの申し込みが推奨となります。
アンドロイドがもたらす未来
何故今、偉人をアンドロイドとして甦らせることが重要なのでしょうか?それは技術革新によって、単なる複製とみなされない可能性を持つからです。アンドロイドはその人格、身体、思考を反映し、私たちに人間とは何かを問いかける存在になり得ます。賢明な参加者には、それぞれ自らの見解を議論の場でシェアしていただきたいと考えています。
このシンポジウムが、アンドロイド技術と倫理観、権利についての新しい理解を生み出す貴重な機会になることを期待しています。参加を希望される方は、早めに申し込みを行ってください。