フィリピンのクラークエリアでAI活用のスマートモビリティの試験運行スタート

フィリピン・クラークエリアでのスマートモビリティ実証運転

最近、フィリピンのクラークエリアにおいて、AIを活用したスマートモビリティの実証運転が始まりました。このプロジェクトは、国の抜本的なエネルギー政策と交通システムの近代化を目的としており、特に公共交通機関の効率向上に寄与することが期待されています。

プロジェクトの背景

フィリピンでは急速な経済成長と人口増加が進んでいますが、それに伴って交通渋滞や混雑が深刻な問題となっています。このような交通事情は、経済的損失や大気汚染の原因となり、政府は公共交通の近代化を進めています。BCDA（基地転換開発公社）との連携で、日本のNEDO（国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合発展機構）が推進するプロジェクトの一環として、スマートモビリティの実証研究が行われています。

スマートモビリティシステムの内容

この実証研究では、Zenmov株式会社が開発した「Smart Mobility Operation Cloud」（SMOC）を活用し、効率的な交通運営を目指します。具体的には、クラークエリア内で13台の電動バスおよび5台のクリーンディーゼルバスを使用し、AI等によるデータ分析によって移動需要に最適化された運行スケジュールを生成します。

これにより、待ち時間の短縮やキャッシュレス決済の導入、環境負荷の軽減を図ることができるとのことです。最終的には、フィリピン全体の交通システムの効率化とエネルギー消費の削減へとつながることが期待されています。