アマモ再生プロジェクト
2025-09-01 11:07:22

ブルーカーボン生態系回復に向けたアマモ再生プロジェクトが始動

アマモ再生プロジェクトの概要



東洋製罐グループホールディングス株式会社が、全国的なブルーカーボン生態系の回復及び生物多様性の保全に向けた新たな取り組みを開始します。このプロジェクトでは、2025年8月を目途にアマモ場の再生を目指しています。アマモは、海藻の一種であり、大気中のCO2を吸収し、海底に長期間貯留する「ブルーカーボン」としての役割を果たすほか、「海のゆりかご」とも称される生態系の重要な一部です。アマモはその育成において稚魚や小動物にとっての重要な住処となり、また水質浄化にも寄与しています。

プロジェクトの背景



しかし、2011年の東日本大震災以降、多くの沿岸地域でアマモ場が失われてしまったことが問題となっています。それに加え、近年の水質の変化や環境条件の悪化がアマモ場の自然回復の妨げとなり、全国的な課題となっています。これに対処するため、東洋製罐グループは、アマモの成育に欠かせない栄養成分の溶出量や速度をコントロールすることができる「イオンカルチャー」という藻類増殖材の実践を通じて、この問題に立ち向かいます。

取り組みの実施内容



プロジェクトの中心となるのが、同社の連結子会社、東洋ガラス株式会社と株式会社不動テトラが共同開発したイオンカルチャーを利用したアマモの成長観察調査および展示が行われる仙台うみの杜水族館です。この水族館では、2024年からスポンサーシップ契約を締結し、リサイクル推進活動を進めてきた実績もあります。この展示では、アマモの成長を観察する水槽が設置され、イオンカルチャーの効果についての情報を来場者に提供します。展示期間は2025年9月1日から9月末までを予定しています。

さらに、TAKANAWA GATEWAY CITYにある「Link Scholars' Hub(LiSH)」内の水圏ラボでも、アマモ成長促進効果の科学的な検証が実施されます。ここでは、イオンカルチャーの使用の有無による成育比較や、一定条件下での成長変化の記録が行われます。これにより、アマモの成育条件の理解を深め、全国的な応用へと繋げていきます。

イオンカルチャーの特性



イオンカルチャーは、海洋植物の成長を促進する成分がゆっくりと水に溶け出す特性を持つガラス製品です。この製品を使用することで、アマモ場の再生を支援し、脱炭素社会へ向けた取り組みを推進することが期待されています。特に、磯焼けの問題が起こっている地域では、この技術が新たな希望とされています。

地域との連携



東洋製罐グループは、今後、地域の漁協や自治体と協力しながら、アマモ場の実装に取り組む方針です。このプロジェクトは、単にアマモ場の再生を目指すだけでなく、地域社会との連携を強化し、地域の活性化に寄与することも意識されています。このような多面的な取り組みを通じて、同グループは脱炭素社会および自然共生社会の実現に向けて邁進していきます。

まとめ



ブルーカーボン生態系の回復は、環境保全だけでなく経済活動にも寄与する重要な課題です。アマモ再生プロジェクトを通じて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが、新たな可能性を切り開くことでしょう。このプロジェクトの進展に、ぜひご注目ください。


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会社情報

会社名
東洋製罐グループホールディングス株式会社
住所
東京都品川区東五反田二丁目18番1号大崎フォレストビルディング
電話番号
03-4514-2000

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