取締役社長の見解を聞く 2025年3月期第2四半期決算説明会の詳細
2025年3月期第2四半期決算説明会の報告
2025年3月期第2四半期の決算説明会が行われ、取締役社長の細井栄治氏とCFOの脇謙介氏が業績についてコメントしました。本記事では、決算内容や今後の展望について詳しくまとめます。
業績の進捗状況
今回の業績に関して、上半期の売上は目標の45%に達し、営業利益は約44%の進捗が見られました。しかし、通期目標に対してはやや低い進捗度となっています。その主要な原因は、国内案件での一部遅延によって関連コストが増加し、営業利益率を下押ししていることです。しかし、全体として粗利益水準は期初公表値に近い状況で維持されています。
売上・利益への影響
国内案件の遅延により、売上や利益への具体的な影響が懸念されています。粗利益率は昨年同期と同じ水準でキープされていますが、通期の目標粗利益率11.1%に対して上半期実績は10.7%で、0.4%の乖離が生じています。この差が2,700億円の売上総額に与える影響は、約10億円の利益低下に相当します。この影響がなければ、営業利益目標の50億円に対し、約30億円に到達可能だったとのことです。
今後の業績見通し
次に、下期における顧客の投資決定についての確認がありました。化学・高機能化学品、先端医薬品関連のEPC案件について、日本国内での交渉が順調に進んでおり、年内の受注も見込まれています。また、既存の石油・ガス分野でもインドや東南アジアとの交渉が進行中で、成約が期待されています。特に地熱発電分野では既に1件の受注が決まっており、追加の受注も期待しています。
取組み事業とビジネスモデル
DXプラントの運営支援サービスについても議論が交わされました。例えば、ボリビアのお客様のプラントでは、DCS(制御システム)のデータをリモートで監視し、発生する問題に対して診断とアドバイスを提供しています。この運営支援サービスは、当社の技術を活かしたプロセス・オリエンテッドなものであり、将来的には他のライセンサーと協力して、遠隔支援技術を利用したサービス提供も考えられています。
燃料アンモニアプロジェクト
伊藤忠商事との共同プロジェクトである燃料アンモニアプロジェクトも触れられました。このプロジェクトは、インドネシアのスマトラ島北部にあるアンモニアプラントの余剰キャパシティを活用し、グリーンアンモニアを生産する計画です。生産能力は約100トン/日とされており、商業規模では小規模ですが、他の工場での拡大も期待されています。
EPCと非EPCの業務バランス
最後に、EPC(エンジニアリング・調達・建設)業務と非EPC業務のバランスについても質疑があり、目標として約50%を非EPC業務とすることが掲げられています。この非EPC業務の範囲には、ライセンス事業、事業化調査、プロジェクトマネジメントコンサルティング業務、オーナーズエンジニアリングが含まれ、多様なビジネスモデルが展開されています。
今後も業績の動向に注目が必要です。これらの取り組みが業績にどのように反映されるのか、引き続き関心を持って見守りたいと思います。
会社情報
- 会社名
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東洋エンジニアリング株式会社
- 住所
- 千葉県習志野市茜浜2丁目8番1号
- 電話番号
-
047-454-1113