パナソニック関東設備の新社屋がZEB Ready認証を取得
パナソニックのグループ会社であるパナソニック関東設備が、新たに建設した社屋にて環境負荷軽減の一環として、ZEB Readyの認証を獲得しました。この認証は、再生可能エネルギーを除く一次エネルギー消費量を削減することが求められるもので、同社は基準値から50%以上の削減を達成。具体的には、53%の削減を実現したことが評価されました。
現在、地球温暖化の影響が深刻化する中、2050年までの温室効果ガスの排出量実質ゼロを目指す政府の姿勢は注目されています。それに呼応する形で、パナソニック 空質空調社は省エネ空調機器の開発に力を注ぎ、2023年に草津拠点で新たに建設した研究開発棟でもZEB Ready認証を取得。このように、自社のCO2排出量の削減を通じて、カーボンニュートラルの実現に寄与しています。
新社屋では、パナソニックが展開する多数の空調設備が採用されています。ビル用マルチエアコン、オフィス・店舗用エアコン、家庭用エアコン、そしてガスヒートポンプエアコンといった多様な製品を組み合わせています。これにより、空調とガス空調の効果的な使用が促進され、エネルギーの利用効率の最適化が図られています。
さらに、パナソニック独自の熱交換気ユニットや、除菌・脱臭機能を備えた天井埋込形ジアイーノ、LED照明、太陽光発電システム、そして高断熱の外壁が採用され、エネルギー効率の向上に寄与しています。特に注目すべきは、2024年7月に発売予定のダクトレス天井カセット形ジアイーノで、これにより業務用空調と連携し、総合的な空調・換気システムが構築される予定です。
この業務用空質空調連携システムは、空調、換気、除菌、脱臭、加湿をタイトに制御することができます。また、AI技術を活用したPanasonic HVAC CLOUDを導入することで、業務効率の向上と最大20%の電力削減が見込まれており、さらなる省エネを実現しています。
新社屋は、2024年10月からショールームとしても活用される予定です。このスペースでは空質空調機器やサービスを体感できる場が提供されるため、見学者は最新の省エネルギー技術に触れる貴重な機会を得ることができます。
実施されている主な空質空調設備
- - ビル用マルチエアコン:室内機 11台、室外機 3台
- - オフィス・店舗用エアコン:室内機 8台、室外機 8台
- - ガスヒートポンプエアコン:室内機 14台、室外機 2台
- - 家庭用エアコン:室内機 2台、室外機 2台
- - 熱交換気ユニット:14台
- - 天井埋込形ジアイーノ:5台
- - 天井カセット形ジアイーノ:1台
導入されているシステム
- - 業務用空質空調連携システム
- - Panasonic HVAC CLOUD
新社屋の取り組みは、省エネルギーの重要性を再認識させるものであり、企業の社会的責任が求められる今、全ての企業が参考にすべきモデルケースとなりそうです。今後の展開が期待されます。