オフィス回帰進む中、オンライン会議は主流に
2024年、ハイブリッドワークを導入している大企業において、オフィス内での会議でもオンライン会議が主流となっていることが、一般社団法人オンラインコミュニケーション協会の調査で明らかになりました。従業員数1,000名以上の企業で働くビジネスパーソン318名を対象とした調査では、実に93.6%がオフィス内においてもオンライン会議を「5割以上」実施していることがわかりました。
これは、2023年からオンライン会議比率がさらに上昇していることを示しており、オフィス回帰が進んでいる現状においても、オンライン会議の利便性と必要性が依然として高いことを示しています。
オンライン会議が主流になった理由:メンバーの分散化と効率性
オンライン会議が主流になった最大の理由は、会議参加メンバーの全員が出勤していない状況がほとんどであるためです。調査結果では、69.6%の回答者がこの理由を挙げています。
加えて、移動時間や手間の削減を理由に挙げる回答者も46.6%と、前年比で2.8ポイント増加しました。これは、オンライン会議によって、会議への参加が容易になり、時間効率が向上したことを示唆しています。
オンライン会議の課題:意思疎通の難しさ、会議の“間延び”
一方で、オンライン会議には課題も存在します。調査では、23.7%の回答者がオンライン会議において「会議が間延びする」と感じていると回答しました。これは、前年から5.3ポイント増加しており、オンライン会議における時間管理の難しさが顕著になっていることを示しています。
また、オンライン会議では相手の感情が読みづらい、意思疎通がしづらいといった課題も指摘されています。これらの課題は、オンラインコミュニケーション力不足によるものであり、今後、オンライン会議の質を高めるための技術やスキルの習得がますます重要になってくると考えられます。
オンラインコミュニケーション力育成の必要性
今回の調査では、44.3%の回答者がオンライン会議の質を高めるためのテクニックを「学習したことがない」と回答しました。これは、オンラインコミュニケーション力に対する認識や、スキル習得の必要性に対する意識がまだ十分でないことを示唆しています。
オンライン会議は、今後もビジネスシーンにおいて重要なツールとして活用されていくでしょう。そのため、オンラインコミュニケーション力を高めるための研修や学習機会を積極的に活用し、スムーズで効率的なオンライン会議を実現することが重要です。
ハイブリッドワークの継続意向は高い
調査では、89.9%の回答者が「今後もハイブリッドワークを続けたい」と回答しました。ハイブリッドワークを続けたい理由として、「タイムパフォーマンス良く働くことができるから」が62.6%、「メリハリの利いた働き方ができるから」が49.7%と、ワークライフバランスの実現を重視する声が多数を占めました。
まとめ:オンライン会議は進化を続ける
今回の調査結果から、オフィス回帰が進んでいる一方で、オンライン会議はビジネスシーンにおいて不可欠なツールであり続けていることが明らかになりました。オンライン会議の利便性と効率性を最大限に活かしつつ、オンラインコミュニケーション力を高めることで、より効果的なハイブリッドワークを実現することが重要です。