長く働ける人材
2018-09-11 08:00:07
今求められるのは優秀な人材ではなく、長く働ける人材
優秀な人材よりも長期間働ける人材が求められる時代
昨今、多くの企業が直面している悩みの一つが「早期離職」と「自社とのミスマッチ」です。これを解消するために企業の人事担当者は、優秀な人材を採用するのではなく、自社文化にフィットし、長く働いてくれる人材に焦点を当てる必要があるとしています。
早期離職に対する企業の悩み
ある調査によると、多くの人事担当者が「早期離職の可能性が高そうな人を見極められない」と感じていることが明らかになりました。この問題は、30%の人事担当者が直面していると回答しており、「自社に合う人材を見極められない」との回答も24%に上ります。
特に表面的なスキルや能力よりも、求職者の環境適応能力や周囲との調和が重視されていることが伺えます。人材の個々の能力よりも、企業文化とどれだけマッチするかが重要視されるのです。さらに、面接に伴うドタキャンの問題も多く、採用に至るまでに様々な悩みを抱える企業が多数存在しています。
表情や目線がもたらす印象の重要性
調査では、面接時に人事担当者が特に意識しているポイントとして「表情(目線以外)」が68%、「目線の動き」が41%といった結果が出ています。これは、面接の際には話す内容以上に、受け取る情報のほとんどが「見た目」に起因していることを示しています。
特に、「顔から受け取る情報」が最も多く、身体の動きや声のトーンよりも、表情や目線が印象に与える影響が大きいことがわかりました。これを踏まえると、面接の場面でどのように自分を表現するかは、求職者にとっても重要なポイントになります。
ネガティブギャップの多様性
また、入社後のギャップを感じる人事担当者は75%に達し、特にネガティブな方向のギャップを挙げる声が目立ちます。「物わかりの良さそうな人が実際には説明が必要なタイプだった」「誠実そうに見えたがすぐに辞めてしまった」といった具体例が挙げられました。
このようなネガティブなギャップは、求職者のメンタルや体調に関連する部分でも生じています。面接時に話す内容だけでなく、病歴や体調面についての情報も重要ですが、それが確認できずに入社後にギャップを感じるケースが多く見受けられます。
一方で「明るい人物だと感じた」というポジティブなギャップも存在しますが、全体的にはネガティブなギャップが企業にとって大きな課題となっているのが現状です。
入社後のギャップ軽減策
入社後のギャップを軽減するため、企業はどのような策を講じているのでしょうか。多くの人事担当者は、自社のデメリットをきちんと伝えることや、フランクな会話を心がけること、職場見学を行うこと、先輩社員との面談を取り入れることが重要だとしています。
特に「自社のデメリット」をあえて伝えることで、応募者の考え方や受け止め方を試す企業が増えており、これが入社後のギャップ軽減に効果を持つことが期待されています。
質疑応答に依存する面接
ただし、実際の面接では質疑応答以外の手法を取り入れる企業が少なく、多くが47%が「特になし」と回答しています。この傾向から、人事担当者は短時間で求職者の本質を把握する難しさを感じながらも、質疑応答のみで進行することが多いと見受けられます。
面接を通じて、より良い人材を見極めるためには、目から得られる情報の活用が求められ、心理学や人相学の知識も採用の精度向上に寄与する可能性を秘めています。
結論
採用において重要なのは、単にスキルや経験だけでなく、いかに自社に適した人材を見極め、長く共に働けるかです。企業と求職者が本来の姿を見せ合い、お互いの文化に馴染むことで、早期離職のリスクを軽減できるでしょう。今後は、面接時にも新たな視点を持つことが求められます。
会社情報
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