FRONTEO、東京科学大学の村田教授を戦略アドバイザーに

FRONTEO、東京科学大学村田教授が戦略アドバイザー就任

株式会社FRONTEOが、ライフサイエンスAI事業における新たな戦略アドバイザーとして、東京科学大学の村田昌之特任教授を迎えたと発表しました。村田教授は、生命科学や細胞の状態の層別化、病態発現因子の解析において数多くの成果を上げている著名な研究者です。彼の知識と経験を取り入れることで、FRONTEOは新たな創薬の可能性を広げることを目指しています。

村田教授の役割とFRONTEOの戦略

FRONTEOは、特に仮説生成に特化したAI創薬支援サービス「FRONTEO Drug Discovery AI Factory」（以下DDAIF）を展開しています。このサービスでは、新規標的の探索や適応症の調査、機序解析、バイオマーカーの探索に関する助言を行います。村田教授からのアドバイザリーを受けることにより、FRONTEOはクライアント及び学術界への情報発信を強化し、ライフサイエンスAI事業の拡大を図ります。この戦略により、同社は市場においてさらに価値を創造することが期待されています。

過去の連携と成果

FRONTEOと村田教授の関係は、2022年からの共同研究に始まります。東京工業大学の細胞制御工学研究センターとの連携を通じて、疾患構造の解析や創薬ターゲットの探索の効率化に向けた取り組みを行ってきました。その後、2023年には「FRONTEO AI Innovation Forum」において、村田教授が講演を行い、AI技術がもたらす創薬の加速や精密化についての見解を示しました。

村田昌之教授のプロフィール

村田教授は1988年に京都大学大学院理学研究科を修了後、様々な研究機関で活躍してきました。特に彼の研究においては、細胞状態の層別化や病態発現因子の解析方法論が評価されています。彼の開発した「共変動ネットワーク解析技術」は、細胞内のタンパク質の時間的な同調性を指標にした新しい方法であり、創薬の分野に革新をもたらす技術として注目されています。

新技術の導入

村田教授はまた、細胞膜を一時的に透過性にすることで、細胞内の環境を変化させることができる「セミインタクト細胞リシール法」という技術も構築しました。これにより、細胞のジェネティックな改変なしに、その機能や状態を編集することが可能になります。この技術は、層別化された細胞の設計と評価を迅速に行うための基盤を形成し、新薬の開発が加速することが期待されます。

FRONTEOの理念と未来

FRONTEOは、自社開発の特化型AI「KIBIT」を用いて各分野の専門家を支援し、社会課題の解決に貢献することを目指しています。自然言語処理技術を駆使し、高精度かつ迅速に情報解析を行うFRONTEOは、ライフサイエンスやビジネスインテリジェンス、経済安全保障など多岐にわたる分野での実装に取り組んでいます。今回の村田教授の就任によって、FRONTEOのAI創薬領域に新たな風が吹き込まれることでしょう。