東洋建設が誇る新しい施工管理技術
東洋建設株式会社は、最先端のVR技術を駆使した新しい杭位置誘導システム「Pile T-Real」を開発しました。この技術は、実際の施工現場の画像を360度カメラで撮影し、その映像を実写VR空間で表示するものです。既存の打設杭トータル施工管理システム「Pile-T」を進化させ、より安全で効率的な施工管理を実現しています。
進化した「Pile-T」の機能
「Pile-T」は、3台の自動追尾式トータルステーションから得られる計測情報を基に、杭の打設状況や周辺構造物、地層分布をリアルタイムで3Dモデルとして表示します。これにより、オペレータは360度自由な視点で杭の位置、傾斜、高さを確認し、確実に所定の位置に誘導することができます。
今回の「Pile T-Real」では、実際の映像と3Dモデルを重ねて表示することで、より正確かつ直感的な杭の誘導が可能になりました。これにより、現場での作業者や移設が必要な杭の定規材をリアルタイムで確認することができ、作業の進行状況も把握しやすくなりました。
安全性と効率の向上
このシステムは、杭の打設作業中においても実写VR空間と従来のVR空間の間をスムーズに切り替えることができます。これにより、視覚的な情報が豊富になり、不可視の水中や地中での状況をより正確に把握することができます。具体的には、作業員の退避状況や打設中の杭と定規材との接触状況などを確認しつつ、杭の誘導を行うことができるため、打設精度の向上だけでなく、安全性も一層高めることができます。
未来の建設業界への貢献
東洋建設はこれまでもVR技術を活用した施工管理システムの開発を手掛けてきましたが、「Pile T-Real」という新技術の導入により、さらなる建設のデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めていく方針です。建設現場における安全性と生産性を同時に向上させるために、今後も様々な技術革新を追求していくことでしょう。
この新たな杭位置誘導システムは、特許出願中(特願2024-220052)であり、今後の業界のスタンダードとなることが期待されます。