江戸前寿司「TEWATASHI」がアムステルダムで話題に
オランダ・アムステルダムに新たに登場した江戸前寿司専門店「TEWATASHI」が、オープンからわずか30分で予約が満席となる人気の高まりを見せています。この寿司店は2024年10月に開業し、その反響を受けて営業枠を拡大する決定を下しました。新たに2025年3月からは月曜ディナーと金曜・土曜ランチを追加し、より多くの顧客に本格的な江戸前寿司を提供することになります。
注目を集める「TEWATASHI」
「TEWATASHI」は、元看護師のCarrie(キャリー、本名:Yuki Tsuda)がCEOを務めるWakker Amsterdam B.V.が運営しています。オープン直後から、同店は「Het Parool」という地元の新聞に注目され、ミシュラン星付きレストランの中に取り上げられるほどの存在感を示しています。この新聞はアムステルダムを中心に信頼されるニュースソースであり、同店に対する紹介も非常にポジティブな内容です。
「TEWATASHI」では、狭い店内に限られた15席を持ち、予約開始から30分以内に満席になるという状況が続いています。その人気の理由は、江戸前寿司の質を徹底的に守り、一人ひとりの顧客に最高の満足を提供する姿勢にあります。Carrieは「手から手へ」という意味の店名に込めた思いを実現するため、全力で取り組んでいます。
営業枠の拡大と新たな試み
顧客の多様なニーズに応えるため、2025年3月より新たに月曜ディナー(19:00〜21:30)と金曜・土曜のランチ営業(12:30〜14:30)をスタートさせます。営業枠の追加は、質を保ちながらできる限り多くのお客様を迎え入れるための施策であり、江戸前寿司の魅力を広めることを目指しています。
日本の文化を伝える職人技
「TEWATASHI」の寿司を手がける料理長の渡會(わたらい)は、数十年の経験を持つ熟練の職人です。江戸前寿司の深い技術と文化を理解し、四季折々の素材を使っており、一貫一貫に込められた思いは格別です。また、日本酒や日本茶のペアリングを通して、寿司を単なる食事としてではなく文化体験として楽しむ時間を提供しています。
店内は、創業者の故郷である金沢から招かれた職人たちの手によって、日本の伝統美が取り入れられた空間となっており、アムステルダムの芸術文化と融合した心地良いおもてなしを提供しています。
新メニューの紹介
- - スプーンオブキャビア
- - ナスのスリ流しとカリフラワーのクリーム
- - 枝豆と毛蟹の紅白タルタル
Carrieの逆境を乗り越えた挑戦
Carrieは、日本で安定した看護師職を手放し、2020年にイギリスへ語学留学に出る決断をしました。それは未曾有のコロナ禍における勇気ある選択でした。ロンドンに移住し、寿司業界に身を投じることで、寿司の伝統文化を欧州でどう広めていくかを模索し続けました。2023年にはアムステルダムに拠点を置き、「TEWATASHI」を立ち上げます。
Carrieの視点は、ただ寿司を提供することに留まらず、その背後にある文化を包括的に体験させることに重きを置いています。彼女は、職人・デザイナー・現地スタッフとの調整を重ね、細部にわたり「日本らしさ」を反映させる努力をしています。
まとめ
江戸前寿司「TEWATASHI」は、その高い質と文化的な体験を通じて、アムステルダムの美食シーンに新たな風を吹き込んでいます。日本の伝統を守りつつ、新しい挑戦を続けるCarrieの存在が、今後の成長を期待させます。地元の食通たちにとって、彼女の寿司店は必見のスポットとなることでしょう。