特許庁が主催する「第6回 IP BASE AWARD」のサポーターが新たに発表されました。このアワードは、知財(知的財産)の普及とその活動を促進することを目的としており、特にスタートアップやその支援者が対象となっています。今年度の受賞者は、スタートアップ部門と支援者部門の両部門から選ばれ、それぞれの優れた知財活動が評価されます。
特に注目されるのは、ファイナリストのピッチ審査が予定されている点です。受賞者は授賞式にて、特許庁主催の公式な場で実施されるピッチを通じて、自身の知財活動を多くのステークホルダーにアピールする機会を得ることとなります。このアワードは、知財に対する理解を深め、参加者同士のネットワーク形成を図る一助となります。
今年のサポーターには、知財の専門家や業界のリーダーが名を連ねています。LINK-Jの曽山氏は、「スタートアップから大企業に至るまで、あらゆる組織が繋がることが重要です」とコメントし、知財を活用したイノベーションの重要性を強調しました。
慶應義塾大学名誉教授の冨田氏は、知財がビジネス活動の裏方としてその活用を評価されることが、企業の国際競争力を高めることに寄与すると語っています。グローバル・ブレインの廣田氏も、スタートアップが必要とする知財戦略の重要性を訴え、IP BASE AWARDがその戦略を見直す良い機会になると期待を寄せました。
また、LayerXの松本氏は、特許取得が事業の競争力を高める鍵であると指摘し、知財との関わりが事業活動にどのように寄与するかを考え直す機会を与えてくれると述べました。
Yazawa Venturesの矢澤氏は、AI時代における知財戦略の必要性を強調し、革新的なアイデアや技術を大切にすることが市場の競争力を向上させることに繋がるとしています。
応募要項としては、スタートアップ部門が設立10年以内の未上場企業を対象とし、支援者部門はスタートアップ支援に取り組む個人や団体を対象としています。各賞の受賞者は、参加者からの評価によって選定され、特にオーディエンス賞は現場での投票によって決まります。エントリーの締切は、他薦が2024年11月7日、自薦が11月14日となっており、詳細は公式サイトで確認できます。
さらに、特許庁は2018年に設立した「IP BASE」ポータルサイトを通じ、知財に関する情報や専門家との連携を支援しており、スタートアップにとっては多様な知財戦略を築くための重要なリソースとなっています。知財活動の普及とスタートアップの成長を促進する機会として、IP BASE AWARDは大いに期待されています。