月面プラント事業
2024-11-06 18:06:34
日揮グローバルがJAXA事業の月面プラント実証に採択される
日揮グローバル、JAXAの月面プラント事業に採択
日揮ホールディングス株式会社(代表取締役会長CEO:佐藤雅之)は、海外EPC事業において、日揮グローバル株式会社がJAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)の月面推薬生成プラント実現に向けた地上実証プラントの設計及び試作試験業務に採択されたことを発表しました。この業務は、2020年代における月面資源利用に向けた重要なステップであり、2040年までの本格的な稼働を目指しています。
月面開発の加速
現在、世界中で進行中の月面開発プロジェクト、特に米国のアルテミス計画に見られるように、月の資源を利用しようとする流れが加速しています。これに対し、JAXAは「日本の国際宇宙探査シナリオ(案)2021」を策定し、将来的な月面での水資源を活用するプランを示しました。このプランに従って、月面推薬生成プラント全体システムの検討や地上実証などが行われ、2030年代には実際の月面へのプラント建設へと進むことが期待されています。
日揮グローバルの役割
日揮グローバルは、今後の業務を通じて以下の2つの大きな項目を実施します。まず、地上実証プラントの概念設計では、システム要件や仕様の検討、実証試験環境の整備を行います。次に、水抽出プロセスに関する要素試作試験を通じて、技術課題の特定や今後の実証計画を練り上げ、含水レゴリス(砂)の水抽出実験を推進していく予定です。この成果は、2025年3月31日までにJAXAに提出されます。
日揮グループの背景と経験
日揮グループは、90年以上にわたりエネルギー関連分野やインフラ建設に携わり、2万件以上のプロジェクトを手掛けてきた実績があります。砂漠、ジャングル、極北、海上といった多様な環境においてもプロジェクトを遂行してきた経験を有しています。そのため、宇宙関連ビジネスでも1980年代から2000年代初頭にかけて宇宙ステーション利用のサービスを提供するなどの実績があります。
2018年以降、社内での有志による宇宙関連ビジネスの検討が始まり、2020年には月面での燃料供給プラントに向けた「月面プラントユニット」を設立しました。また、2021年6月にはJAXAと連携協力協定を締結し、月の水資源を利用した推薬生成プラントの構想検討を行い、必要な技術要素や研究課題の洗い出しを行いました。
未来へ向けた展望
日揮グローバルは、これまでの経験と技術を活かし、本業務を進めていくことで、人類の宇宙活動を持続可能なものにするための貢献を目指しています。月面での水資源利用は、宇宙探査やさらなる科学的探求の重要な資底に立っており、全人類への大きな利益をもたらすことでしょう。今後の進展が大いに期待されます。
会社情報
- 会社名
-
日揮ホールディングス株式会社
- 住所
- 神奈川県横浜市西区みなとみらい2-3-1 クイーンズタワーA
- 電話番号
-
045-682-1111