AIで生物行動分析
2024-12-17 16:06:22

アトアがAIを活用して生物行動を科学する新しい挑戦

アトアがAIを駆使して生物行動分析を促進



神戸の港に位置する都市型水族館「アトア」のもとで、革新的な技術が進められています。アトアは、株式会社神戸デジタル・ラボ(KDL)との共同プロジェクトを通じて、画像AIを活用した生物行動分析の技術を開発しています。この取り組みは、飼育生物の行動を詳細に観察し、理解することを目的としており、その成果が2024年12月から2025年4月まで、大阪のグランフロントにて展示される予定です。

実証実験の実施



実証実験の主な対象はカピバラであり、天井に設置したカメラを使用して、日中の展示エリアを録画。このデータを一定間隔でクラウドに転送し、物体認識AIを用いて行動分析を行います。得られたデータは、行動履歴として視覚化され、カピバラの位置や移動パターンを正確に把握することが可能となりました。この方法の利点は、飼育員に過剰な負担をかけず、動物にストレスを与えないデータ取得が実現される点です。

学生の活躍



この実証実験は、インターンシップの一環として実施され、神戸の大学生たちが中心となって取り組んでいます。彼らはKDLのエンジニアからの指導を受けながら、AIの設計やデータ分析などの実践的な経験を積むことができるため、将来のキャリアにとって非常に有意義な機会となっています。これまでに神戸市内の4校から9名の学生がこのプロジェクトに参加し、実践を通じてスキルを高めています。

グランフロント大阪での展示



本プロジェクトの成果と進捗は、グランフロント大阪の「大学都市KOBE!発信プロジェクト」として展示される予定です。展示は2024年12月13日から2025年4月20日までの期間、無料で見学可能です。この展示を通じて、訪れる人々がAIによる生物行動分析の実際の成果を知り、関心を深めることが期待されています。

アトアの背景と理念



アトアは2021年に神戸のベイエリアにオープンした水族館で、生物の保護や環境整備を目的にした研究・調査活動にも注力しています。生物の行動データの分析を通じて、飼育環境や展示内容の改善を図る方向性が取られています。しかし、生物を観察し記録することは飼育員にとって負担が大きいため、AIを通じた技術革新が求められてきました。

今後の展望



今後の分析を進めることで、カピバラの行動特性や、飼育環境の変更による影響を洞察することができます。また、行動データを気温や天気と組み合わせることで、さらなる発見への道が開かれるのです。展示においては、カピバラが好む時間帯や場所をヒートマップとして示す設計も考案されています。来場者が研究に参加しやすくする工夫がなされ、双方向交流ができる場作りが目指されています。

アトアとKDLは、今後も生物行動に関する研究を進め、一方でAI技術に関心を持つ学生にとって魅力的なインターンシップの環境を提供していく方針です。このプロジェクトによって、神戸の水族館が科学とアートの架け橋となることが期待されています。


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会社情報

会社名
株式会社アクアメント
住所
兵庫県神戸市中央区生田町2-2-2
電話番号
078-232-4180

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