医用画像AIの革新を目指すN LabとCallistoの提携
2023年5月、日本の医療分野における重要なニュースが発表されました。長崎大学のスピンアウト企業、株式会社N Labが、医療AI研究開発の強化を目指して、東京大学発のカリスト株式会社(Callisto)と提携し、医用画像AIの研究の促進を図ることを明らかにしました。この提携によって、日本が持つ豊富な医療データが有効活用され、医療AIの開発が加速することが期待されています。
提携の背景
日本には質の高い医用画像データが多く存在するにもかかわらず、その多くが未活用のままになっています。そのため、医療AIの現状は大きく後れを取っており、特に放射線分野や病理分野においては、医療機器の製品数がアメリカと比較して非常に少なく、開発の進展が求められています。この現状を打破するため、N LabとCallistoは協力し、データのさらなる利活用を進めることにしました。
特に、N Labは長崎大学医学部情報病理学講座が保有する放射線画像や病理画像、臨床情報、遺伝子発現データの豊富なコレクションを持ち、それを匿名加工して医療AIの研究に役立てる計画です。これにより、N Labの国際的に評価される呼吸器疾患データベースとCallistoの先進的な医療AI開発技術が融合し、質の高い医療機器の開発が実現することを目指します。
目指すべき成果
この提携によって、以下の二つの目標が掲げられています。
1. 日本の医療AI機器製品数の増加
2. 世界中でのAI医療機器の精度向上
これらを実現するためには、データの匿名加工やアノテーションなどのプロセスを経て、情報を最新の技術でいかに活用するかが鍵となります。
N LabとCallistoの役割
N LabのCEO、北村由香氏は、自社が持つ豊富な医療データを通じて、医療の質向上と医療費削減に貢献することを使命としています。呼吸器疾患に関連するデータは、既存の海外データよりも多様でリッチな情報を含み、医療AI開発の基盤として最適です。
一方、CallistoのCEOである韓昌熙(カリス)氏は、日本に眠る医用画像データをより効果的に活用することが重要であると強調します。データを磨き、分析することで、いかにして医療の未来を変えるかがこの提携の目的です。
今後の展望
この提携により日本の医療AI分野が活性化し、経済の発展にも寄与することが期待されています。両社は共同で医療AIの開発を進め、新たなイノベーションを生み出すことを目指し、医療分野に非常に重要な影響を及ぼすでしょう。両社が持つ専門的知識と技術が結集することで、世界で通用する医療AIの製品が日本から生まれ、医療現場の課題を解決に導くことが望まれています。
お問い合わせ先
この提携に関する詳細な情報は、以下の連絡先にお問い合わせください。
株式会社N Lab
〒850-0862 長崎県長崎市出島町1番43号403
松本奈々恵
E-mail:
[email protected]
URL:
N Lab公式サイト
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