2024年賃貸市場動向分析カップル賃料上昇ワースト3県は関東に集中

2024年9月の賃貸市場動向分析

株式会社いえらぶGROUPが実施した2024年9月の賃貸市場動向のアンケート調査によると、全国的にカップルタイプの賃料が上昇傾向にある中、特に関東地方の3県がワースト10に名前を連ねています。この記事では、その背景や地域別の賃料動向を詳しく考察します。

不動産市場の現状

2023年9月と2024年9月を比較したデータに基づくと、全国の賃貸マンションの賃料は上昇しています。特に、ファミリータイプの賃料は全体の47都道府県中40県で上昇しており、大阪の中心6区は前年より138.6%の賃料上昇を記録しました。このような全体的な賃料上昇の中で、カップルタイプの賃料は地域によって大きな差が生まれています。

シングルタイプとカップルタイプの賃料動向

特筆すべきは、シングルタイプの賃料が高い上昇率を示し、島根県と徳島県が共に109.2%という高い数値を記録しました。これに対して、カップルタイプでは関東の3県（神奈川、埼玉、千葉）が上位にランクインし、特に神奈川県は前年比で99.8%に留まりました。この結果は地域経済や住環境に影響されるものであり、都心に住むカップルにとっては厳しい状況が続いていることを示唆しています。

高知県のカップル賃料下降

また、高知県のカップルタイプに関するデータが興味深いです。当地では賃料が94.7%という大幅な減少を見せ、全国で最も賃料が下がった地域となりました。この状況は、他の賃料タイプが上昇している中での異色の結果であり、高知県の不動産市場の特異性が伺えます。

ファミリータイプの上昇傾向

ファミリータイプでは47都道府県中40県で賃料が上昇しており、全国平均は104.1%となっています。特に、大阪の中心6区で顕著な上昇が見られるのに対して、隣接する神戸市では大型ファミリータイプの賃料が75.3%の下落を記録し、地域間における賃料差が大きいことも注目に値します。東京でも23区のうち19区が賃料上昇を記録しており、今後の動向が気になるところです。