公衆衛生における未来を描く!
2025年の『Public Health Career Summit』が大盛況のうちに幕を閉じました。このイベントは、430名もの参加者が集い、14名の業界の専門家が登壇したことで、パブリックヘルス(公衆衛生)分野の未開拓な可能性を探る良い機会となりました。
本サミットの目的は、パブリックヘルスの専門家たちがどのように社会で求められ、期待されるのかを明らかにすることでした。昨今、MPH(公衆衛生学修士)の取得者が増えているものの、具体的にどこでそのスキルを活かせるかが不透明な状況が続いています。本イベントは、このような疑問に対し、具体的なキャリアパスを示すことを目指していました。
登壇者の多様性とその影響
イベント当日、行政から製薬企業、スタートアップ、コンサルティングファームに至るまで、さまざまな業界の専門家がそれぞれの観点からパブリックヘルスの重要性を語りました。特別講演では、mMEDICIの代表である廣瀬直紀氏が、パブリックヘルス人材に必要な三つの基盤を提示しました。それは、「専門性」、「実装力」、そして「翻訳力」です。
廣瀬氏は、パブリックヘルスの学位はキャリアの出発点でしかなく、より良い問いを立てる力が必要であると強調しました。参加者に対して、専門性を深めるだけでなく、越境的な視点も養う重要性を説きました。彼の言葉は多くの参加者にとって心に残るメッセージとなりました。
講演内容の多様性
また、特別講演には聖路加国際大学の大出幸子教授が登壇し、公衆衛生を「集団の未来を設計する技術」として位置づけました。大出教授は、パブリックヘルス人材に求められる能力として、構造を見抜く力や介入・評価・改善のサイクルを回す力などを挙げました。このような視点から、広範囲にわたる社会的課題に対するアプローチの重要性が示されました。
業界別パブリックヘルス人材
さらに、協力講演では12人の登壇者がそれぞれの業界からパブリックヘルス人材に求める要件を表明しました。例えば、障害福祉業界では健康格差を見抜く力が、製薬業界では医薬品の社会的活用を理解する力が求められています。こうした業界別の視点は、参加者にとって非常に新鮮で、今後のキャリア形成に対する洞察を与える重要な要素となりました。
参加者の声
参加者からは多数のポジティブなフィードバックが寄せられ、特に「専門性をどう捉えるか」が広がったという感想が多くありました。また、講演者の熱意や実体験に基づく話が、聴衆の心に響いたことも印象的です。これを受けて、今後のキャリアの方向性を模索する契機となったといえるでしょう。
パブリックヘルスの未来
本サミットを通じて、パブリックヘルスキャリア市場が新たに動き始めていることが実感されました。mMEDICIは今後も、参加者が自分だけのパブリックヘルスキャリアを創造できるように支援を継続していきます。これからの時代において、パブリックヘルスはますます重要な分野となるでしょう。
mMEDICIの活動は、教育格差を打破しつつ、専門家たちが力を発揮できる環境を整えることを目指しています。この取り組みがもたらす未来への影響は計り知れません。
このような素晴らしいイベントを運営した全ての関係者に感謝し、今後もさらなる発展を期待しています。