MJSがシンガポールのSynergix社を子会社化
2023年、株式会社ミロク情報サービス(MJS)がシンガポールのクラウドERP企業であるSynergix Technologies Pte Ltd.(以下、Synergix社)の株式70%を取得し、同社を子会社化することを発表しました。この動きは、MJSの海外進出戦略の一環であり、特にASEAN市場での影響力を増すことを目的としています。
Synergix社とは
Synergix社は、シンガポール市場において自社開発のクラウド型ERPシステムを提供するIT企業です。自社の製品は、シンガポール国内の中小企業の経営改善や成長をサポートする内容となっており、コンサルティング、販売、サポートを一手に行っています。また、製品開発やマーケティングはベトナム、顧客開拓はフィリピンの拠点で行われており、多国籍での効率的なビジネスモデルを構築しています。
MJSの将来的な展望
MJS社は、シンガポールで増加する日系企業向けに、現地のニーズに応じたERP製品を提供し、経営効率の向上を図ることに加え、ASEAN市場全体への展開を目指しています。同社のCEO、是枝周樹氏は「今回の子会社化によって、日系企業がASEAN市場において成功するためのソリューションを提供していく」とコメントしています。
日本国内でのERP事業の拡大に重点を置きつつ、Synergix社の技術や市場理解を活かして、現地法人の経営管理や業務改善を支援する伴走型のコンサルティングも進めていくとのことです。特に、ASEAN地域には多くの日本企業が進出しているため、MJSの経験とSynergix社の製品力が組み合わさることで、より強力なサービス体制を構築することが期待されています。
Synergix社のERP製品の特徴
Synergix社が提供するERP製品には、業界ごとに最適化されたソリューションがあたります。具体的には、建設業、製造業、飲食業、流通業など、各種業種に特化した機能が備わっており、企業のニーズに合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。
さらに、Synergix社の特徴として、クラウドベースのシステムを用いているため、どこにいてもアクセス・利用ができる点が挙げられます。多通貨と多言語に対応しており、地域を問わず使用できる点も大きな利点です。
今後の取り組み
MJSはSynergix社とのパートナーシップを通じて、両社の技術・人材を融合し、更なる価値の創出を目指しています。短期的には日本企業向けの新しいビジネス開発を進め、長期的には将来的なIPOを視野に入れつつASEAN市場でのシェア拡大を目指すとしています。
このように、Synergix社の子会社化はMJSにとって新たな成長戦略であり、海外展開をさらに加速させる重要な一歩です。今後の両社の動向に注目です。