新たな挑戦、お寺の未来
日本には約7.7万件のお寺がありますが、2040年までにそのうちの3割以上が消滅する可能性が高いと言われています。この危機的な状況を受けて、創業1年目のベンチャー企業「株式会社くうる」が、お寺を現代社会に適応させる新たなモデルケースを作り出そうとしています。彼らの目指すところは、お寺の存続だけではなく、現代の社会課題に取り組むための仕組みを創造し、広めることです。
創業の背景
「遊休資産としてのお寺の価値」に着目してから、約2年の歳月を掛け、お寺を訪れお坊さんと対話を重ねてまいりました。一般的に「葬式仏教」と呼ばれがちなお寺ですが、同社では、お寺そのものやお坊さんの重要な役割を「生死のストレスを扱う日本唯一のプロフェッショナル」と位置付けています。
代表の武智は、父の死による母の悲しみと、お坊さんとのやり取りを通じて、突然の死という重荷を軽減するためには、日常生活の中でお坊さんやお寺と接することが重要であると痛感しました。この経験が、彼の事業を続ける原動力と化しています。
事業概要
現在、お寺でヨガや音楽イベントを実施する動きが広まっているものの、これらの取り組みは「非日常的な」結びつきしか生まないと武智は感じています。そのため、同社は「労働」と「副業」に着目。多くの人が1日の大半を費やす「労働」環境を提供するために、空いているお寺のスペースをコワーキングスペースとして利用するという提案を行います。
「すべてのお寺が好きなときに参入でき、好きなときに抜けられる」というコンセプトを掲げ、プラットフォーマーとしての立場から事業を進めていく意向です。
記念イベントの開催
この取り組みの一環として、東京都町田市の祥雲寺で、9月14日(土)に事業のキックオフイベントが開催されます。代表の武智がこのプロジェクトへの想いを語り、祥雲寺の副住職もお寺の施策について紹介予定です。また、コワーキングスペースがどのように受け入れられるかを議論するオープンな企画会議も行います。
さらに、この場でクラウドファンディングにも挑戦する予定です。
クラウドファンディングの目的
株式会社くうるにとって初の試みとなるクラウドファンディングは、一過性のプロジェクトではなく、今後約1年間、テーマを変えて継続的に実施される予定です。目的は、毎月行うイベントへの参加者を増やし、イベント後に祥雲寺で行う事業検証に必要な資金を集めることです。
9月14日のイベント終了時刻には、新規プロジェクトが公開される計画です。詳細は以下のリンクからご覧ください。
会社概要
- - 会社名:株式会社くうる
- - 所在地:福岡県福岡市
- - 代表者:武智 勝哉
- - 設立:2019年2月15日
- - URL:公式サイト
- - 事業内容:経営コンサルタント、お寺シェアリングビジネス、ストレス回収プラットフォーム事業(準備中)
お寺の新たな可能性を広げるこの挑戦は、ぜひ注目したい取り組みです。今後も彼らの活動に期待が高まります。