内視鏡の新技術
2019-11-12 10:01:18

国立がん研究センターが内視鏡の新技術開発をスタート

国立がん研究センターと新たな内視鏡技術開発



国立がん研究センターは、内視鏡機器の性能向上を目指して、内視鏡レンズの汚れを防ぐための新材料の開発を進める共同研究契約を締結しました。この研究は、医療現場での内視鏡使用時に生ずる患者の負担を大幅に軽減することを目的としています。

内視鏡技術の革新


近年、内視鏡は消化管の検査や治療において重要な役割を果たしており、その利用が広がっています。最新の技術では、内視鏡が取得した画像に基づいて病変を自動分析するサービスや、内視鏡手術を支援するロボットの導入が進んでいます。これらのイノベーションは内視鏡治療の精度向上を実現し、多くの患者にとって希望の光となっています。

しかし、内視鏡の使用には一つの大きな課題があります。それは、検査や治療中に内視鏡の先端レンズに生体由来の汚れが付着することです。この汚れが原因で、医師や患者は時間的、身体的負担を強いられています。これを改善するための研究が必要とされています。

新材料の開発


共同研究で注目されているのは、MPCポリマーです。このポリマーは、生体膜の特性を模倣して合成されており、優れた生体親和性とタンパク質非吸着性を有しています。この特性が内視鏡のレンズをコーティングし、汚れの付着を防ぐ可能性があります。

具体的には、共同研究を通じてこのMPCポリマーを用いたコーティング剤の有効性や臨床的評価を実施し、より質の高い内視鏡検査・治療を実現することが期待されています。

国立がん研究センターの取り組み


国立がん研究センター東病院には、2017年に設立された「次世代外科・内視鏡治療開発センター(NEXT)」があります。このセンターでは、最先端の医療機器の開発と、医療機器企業や地域、アカデミアとの連携を通じて臨床研究を行っています。内視鏡や外科治療の質の向上に邁進しているのです。

インテリジェント・サーフェスの役割


一方、インテリジェント・サーフェスでは、最先端の生体模倣技術を駆使してMPCポリマーを開発しています。このポリマーは医療機器だけでなく、住宅設備や自動車、船舶などの工業用途にも活用されています。超親水性や防曇性、セルフクリーニング機能といった特性があり、衛生面やメンテナンス性の向上に寄与します。

技術の進展は医療において非常に重要であり、より多くの患者が恩恵を受けることが期待されています。今後の研究結果に注目が集まります。

会社情報

会社名
インテリジェント・サーフェス株式会社
住所
千葉県柏市柏の葉5-4-19東大柏ベンチャープラザ305
電話番号
04-7168-0390

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。