LIXILの挑戦:COP29での脱炭素化への取り組み
株式会社LIXILは、2024年11月、アゼルバイジャンのバクー市で開催された国連気候変動枠組条約第29回締約国会議(COP29)に初めてパネリストとして参加しました。その中で、資源循環利用や脱炭素社会に向けたリサイクルアルミの取り組みが紹介され、業界全体から注目を集めました。
COP29の重要な舞台での発表
特に輝きを放ったのは、11月18日に行われた環境省と国交省主催の「建物の脱炭素化に関するセミナー」です。このセミナーは、政府が日本の技術と取り組みを世界に発信するための場であり、LIXILもその一翼を担いました。最初に環境大臣の浅尾慶一郎氏が挨拶し、さまざまな民間企業や専門家が登壇し、それぞれの取り組みや方策について議論しました。
LIXILでは、オペレーショナルカーボン(運用時の排出量)とエンボディドカーボン(建物の建設時や製品の製造過程での排出量)の削減に取り組んでいます。特に注目されたのは、リサイクルアルミの活用によってエンボディドカーボンを削減する方法です。リサイクルアルミを用いることで、CO₂排出量を大幅に削減できる可能性があるため、これに関するプレゼンテーションは業界の関心を引きました。
リサイクルアルミの優位性
LIXILが開発した循環型低炭素アルミ「PremiAL R100」は、リサイクルアルミ使用比率が100%という特徴があります。この製品を用いることで、アルミ新地金製錬時に比較してCO₂排出量を97%削減することが可能です。この成果は、建築業界だけでなく、他の産業でも採用が進んでおり、持続可能な開発に寄与しています。また、LIXILは「PremiAL」シリーズの海外生産を開始し、さらなる市場拡大を目指しています。
加えて、廃プラスチックを活用した循環型素材「revia」も紹介され、資源の有効活用が進んでいます。
Sustainable Innovation Forumへ協賛
COP29の公式関連イベントである「Sustainable Innovation Forum」も重要なイベントの一つで、LIXILはここに協賛しました。経済や政府、学界など幅広い分野のリーダーが集まり、サステナビリティに関する議論が行われました。このフォーラムでも、LIXILの環境戦略やリサイクルアルミの取り組みが取り上げられ、動画コンテンツやインタビューを通じてその成果を広めていきました。
LIXILはこれらの取り組みを通じて、環境と社会におけるインパクトを創出すると共に、他のステークホルダーとの協働を強化しています。COP29への参加は、気候変動対策に向けた国際的な発信の場としても大変意義深いものとなりました。
まとめ
LIXILは、COP29を通じてその確かな技術やソリューションを提言し、建材業界の脱炭素化に向けた新たな道を切り開く挑戦を続けています。今後も資源の循環利用や持続可能な社会の実現に向けた取り組みを推進していくことでしょう。
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