九州先端科学技術研究所のオープンデータカタログに新機能導入
九州先端科学技術研究所(ISIT)が提供するオープンデータカタログサービス「BODIK ODCS」に、TIS株式会社が開発したフィードバック機能が加わることが発表されました。これは、300以上の自治体に利用されているこのサービスの利便性を飛躍的に向上させるものです。この新機能により、データ利用者は自分が使用したデータに対する意見や質問を直接提供できるようになります。これにより、データ提供者はより多様な視点からのニーズを把握でき、サービスの質を向上させることが期待されています。
オープンデータとその重要性
近年、デジタル化が進む中で、政府や自治体は透明性と信頼性を求められるようになっています。日本では、官民データ活用推進基本法に基づき、オープンデータの利活用が義務づけられていますが、日本がOECDの調査で示したオープンデータ整備状況の順位が低下している現状があります。市民のニーズが多様化している中で、データ利用者が気軽にフィードバックできる仕組みが不十分であったことが問題視されていました。この問題を解決するために、TISのCKAN Extension Feedbackが採用されたのです。
CKAN Extension Feedbackの機能
CKAN Extension Feedbackは、オープンデータの提供者がフィードバックを得るための機能です。これにより、データに関連するコメントや評価を利用者から受け取ることが可能になります。また、利用者は自分が開発したアプリケーションやシステムを紹介することもでき、その情報がデータ提供者にフィードバックされることで、さらなるデータの利活用を促進します。
主な機能
1.
集計情報の可視化: 利用者はダウンロード数や活用事例の数を視覚的に確認することができます。
2.
コメント・評価機能: 各データに対して自由に意見を述べられる場所が設けられます。
3.
活用事例の投稿: 自身のアプリケーションやシステムの利用事例をデータ提供者に向けて発表できます。
4.
課題解決認定機能: データ提供者が利用者から寄せられた活用事例を評価する仕組みがあります。
これからの展望
TISとISITは、オープンデータに関するイベントを通じて啓発活動を進めていく計画です。さらに、オープンデータの利活用を促進するOSSの開発に取り組み、地域や国が保有するデータのさらなる信頼性と整備を目指しています。この取り組みが新たなサービスや価値を生み出すことに繋がることでしょう。
まとめ
「BODIK ODCS」へのTISのフィードバック機能の導入は、オープンデータの利用促進に大きな影響を与えるものです。データ利用者と提供者の双方にとって、より良い情報環境を創出するこの新しい仕組みに期待が寄せられています。オープンデータの利活用を深化させ、魅力的な社会の実現に向けた一歩が踏み出されました。