聖護院門跡公開
2020-09-14 11:00:21

皇室ゆかりの聖護院門跡、特別公開がスタート

特別公開が9月26日から始まった「聖護院門跡」は、皇室との深い関わりを持つ歴史ある寺院です。この寺院は、華やかな装飾と修験道の厳しさが同居する特異な空間を提供しています。

特別公開の内容


今回の公開では、特に目を引くのが宸殿に施された狩野永納による障壁画です。宸殿は法親王が住まう主要な建物で、その内部には狩野探幽に学んだ狩野益信、さらにその子である狩野永納が手掛けた金碧障壁画が100面以上展示されています。これらの作品は、緑青や朱を使った迫力のあるものから、墨を基調にした落ち着いたものまで多彩です。江戸狩野と京狩野の共演は非常に珍しく、訪れる価値があります。

本尊である不動明王像も見逃せません。この像は平安後期に制作された重要文化財であり、聖護院の数回の火災を乗り越えて今に伝えられています。正常に保存され、仏教の象徴である不動明王の存在は、訪れる人々に強い印象を与えます。

聖護院門跡の沿革


聖護院門跡は、宗祖役行者によって設立された本山修験宗の総本山であり、その歴史は寛治4年(1090)にまでさかのぼります。白河上皇の熊野御幸の際に、護持僧を務めた増誉大僧正が「聖体護持」に由来する名称を受け取ったのが始まりです。

代々、皇族や摂関家が門主を務めてきたこの寺院は、天明の大火の際には光格天皇の仮皇居としても使用されました。今日では、法要の際には全国から多くの山伏が集まり、護摩修行が執り行われる重要な場所でもあります。

など情報


特別公開の期間は2020年9月26日から12月6日まで。拝観の時間は10時から16時までで、拝観料は大人800円、中高生600円、小学生以下は無料です。ただし、10月1日から4日の間は休止される日もあるので、訪問予定の方は注意が必要です。

また、来訪する際には新型コロナウイルス対策として、検温とマスクの着用が求められます。他にもスタッフの指示に従い、撮影が禁止されている場所もありますので、ルールを守って訪れることが望ましいでしょう。

交通アクセス


聖護院門跡は京都市左京区に位置しており、公共交通機関を利用することができます。京都駅からは市バス206系統で「熊野神社前」に下車し、徒歩5分程度の距離です。

特別公開期間中は、豊かで洗練された文化財に触れる貴重なチャンスです。歴史の息吹を感じながら、聖護院門跡を訪れてみてはいかがでしょうか。

会社情報

会社名
株式会社京都春秋
住所
京都市中京区二条通東洞院西入仁王門町26-1御所南二条ビル3階
電話番号
075-231-6415

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