約半世紀ぶりに復活したナガスクジラの商業捕鯨
約50年ぶりに日本の商業捕鯨が再開され、ナガスクジラの高品質な肉が販売される特別な機会が訪れました。株式会社食文化は、2024年9月から「うまいもんドットコム」や「豊洲市場ドットコム」といったサービスを通じて、希少なナガスクジラの赤身肉と脂ののった霜降り肉をお取り寄せできる企画を展開します。
日本ではナガスクジラは戦後の食糧不足の際、積極的に捕獲されていましたが、1960年代にはその供給量が牛や鶏、豚を上回るほどの人気を誇っていました。しかし、長い間商業捕鯨が行われていなかったため、ナガスクジラの肉は「幻」とも称される存在となっていました。
注目のナガスクジラ
今年の7月、商業捕鯨枠が約半世紀ぶりに発給され、日本の商業捕鯨は復活を果たしました。これはさまざまな意味で画期的な出来事であり、特にナガスクジラは体長20〜30mに達する巨大な種で、脂ののりが抜群であることから、その肉質も最上とされています。「赤身肉」と「脂須の子」と呼ばれる希少部位のセットは、非常に貴重な商品となっています。
商業捕鯨への移行
以前は調査捕鯨が主だった日本ですが、2019年にIWCを脱退した後、商業捕鯨に切り替えました。商業捕鯨では、商品の流通を前提にした捕鯨が行われ、需要に応じた質の高い肉が求められます。資源量を把握しつつ、消費者に喜ばれる高品質な肉を提供することを目指しています。
新たな捕鯨船の登場
共同船舶は、新たに捕鯨船「関鯨丸」を73年ぶりに完成させました。この船は最新の設備を持ち、捕鯨方法においても革新をもたらします。高品質な鯨肉を消費者に届けるために、保存や解凍のプロセスにも細心の注意が払われています。具体的には、肉はマイナス25度で保管され、解凍時には一週間ほどマイナス5度の環境で処理されます。これにより、肉質が柔らかく、旨味が全体に広がることが実現されます。
鯨肉の楽しみ方
今回の特別企画では、水揚げ直後に適切な温度管理で処理されたナガスクジラの肉が提供されます。赤身肉は刺身やユッケ、鯨カツ等として楽しめ、脂須の子は特に刺身で味わうことをお勧めします。
約51年の時を経て、再び登場した国産のナガスクジラの味を、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。この特別な機会に、高品質な鯨肉を日本の食卓に届ける新たな試みをお楽しみください。