2025年の神保町 書店別売上ランキング発表!
文京区の本の街、神保町。ここに位置する3つの大型書店が、2025年の年間売上ランキングを発表しました。これまでの中間発表とは異なり、年間を通じてのデータが揃いましたので、どの本が特に注目されたのかを探ってみます。
神保町3書店の特徴
2025年は、ゴールドスタンダードとなる三省堂書店、洗練されたセレクションを誇る東京堂書店、そして魅力あふれる書泉グランデの3店が揃って、独自の売上ランキングを発表しました。これにより、神保町を訪れる本好きには、それぞれの書店の特色を楽しめる絶好の機会となります。
売上冊数ランキング
売上冊数では、全店共通で『本なら売るほど1巻』が堂々と3書店にランクイン。また、映画化された『国宝(上・下)』や、受賞歴のある『ババヤガの夜』も人気を博しましたが、店舗ごとの違いも見え隠れしています。特に、上半期には全店共通作品がなかったのにもかかわらず、年間ランキングではこのように顔ぶれが揃うとは驚きですね。
三省堂書店の店長 杉浦さん:
文庫作品が圧倒的に強く、特に映画化が話題となった作品が多くランクインしています。また、『今日の治療薬』のような専門書も健闘しました。
東京堂書店の店長 星野さん:
文庫とコミックが主力となる中、特に台湾出身漫画家のサイン会が話題を呼び、『隙間』が貴重なコミック作品として売上を伸ばしました。
書泉グランデの店長 高松さん:
『物語要素事典』が1位に躍り出たことが驚きでした。ジャンルの多様性が売りの書泉にしては予想外とも言える結果です。
売上金額ランキング
次に、金額ベースでの売上ランキングを見てみましょう。こちらも全店で異なる顔ぶれが揃い、独自の個性を際立たせています。
金額ランキング
三省堂書店では医療関連書籍が高評価を得ており、東京堂書店ではジャズに特化した『TOKYO JAZZ JOINTS』が常に人気を誇る一冊として存在感を示しました。書泉グランデは、長らく再販が望まれていた書籍が高価格でヒットしました。
各書店の戦略と読者の反応
神保町の3書店はそれぞれ違った試みとキャンペーンで新しい読者を引きつけています。杉浦さんは「文庫の手軽さが読者に支持され、特にこちらの3店舗では、嗜好が多様であることが大きな利点」と語ります。星野さんも「文芸書から校正本、アート系まで幅広い取り扱いを行うことが、読者に新たな価値を提供する」とのこと。
高松さんは、「書泉グランデは多様性を維持しつつ、マニアックな層に向けた書籍の取り扱いを引き続き強化していく」と述べ、2026年に向けた意気込みを語りました。
2026年の展望
来年の春、神保町の新たな顔となる三省堂書店の開店予定も控える中、各店のランキングは今後の流れを先取りするかのようです。再び3店舗をまわることで、お客様はより充実した読書体験に繋がることでしょう。
最後に、皆さんもこのランキングに入っている本を直接手に取ってみてはいかがでしょうか。神保町の3書店は、あなたのお越しをお待ちしております!