UIターンや地方での就職希望の学生たち
近年、多くの大学生や大学院生の間で「UIターン」や地方での就職が注目されています。株式会社学情が実施した調査によると、2026年3月卒業予定の学生の39.3%が地方就職を希望していると回答しました。この結果は、テレワークの普及によって「住む場所」と「働く場所」の価値観が変わりつつある中で浮かび上がりました。
希望理由の背景
学生たちが地方での就職を希望する理由として、最も多く挙げられるのは「都市部よりも地方の方が住みやすいから」というもの。それに次いで、「家族と一緒に暮らしたい」という理由も同率で多いことが分かりました。実際、調査では「できるだけ実家の近くに住みたい」という声も多く寄せられ、約4割の学生が家族との近さを重視していることが強調されました。
さらに、「地方は物価が安く生活しやすい」といった具体的な声も聞かれました。都会の喧騒や生活コストが高いことを懸念する学生が多い中で、地方の落ち着いた生活環境が逆に魅力的だと映っているのです。
地方への貢献が動機
また、地域活性化への興味や、自分の地元の発展に貢献したいという意欲を示す学生も多く、これが地方就職希望の大きな要因であることが伺えます。地元で評価される仕事をしたい、自分の手で地域を盛り上げたいという思いが、地方への移住意欲を一層高めているのです。
望む勤務地について
さらに、具体的に希望する勤務地についてのデータも興味深い結果を示しました。「出身の都道府県で働きたい」と考えている学生が43.4%を占め、ダントツで多い結果となりました。この結果は、自分のルーツの地で働くことが、より安心感をもたらしていることを示しています。
「これまで住んだ経験のある地域」や「自然が豊かな地域」なども希望エリアに上がっており、学生たちが求める静かで自然と触れ合える環境も見逃せません。地方がもたらすリラックスできるライフスタイルや、地域資源を生かした職種への期待が高まっているのでしょう。
調査の概要
この調査は、2024年10月16日から10月29日までの間に、あさがくナビのサイト来訪者を対象に実施されました。252件の有効回答を得ることができ、今後の就職市場における学生の意識の変革の一端を明らかにしました。
株式会社学情とは
株式会社学情は、20代の社会人や学生を対象としたキャリア支援を行っており、多様な就職・転職サービスを展開しています。彼らの目的は、若者に多くの選択肢を提供し、未来の可能性を広げることです。特に新しい働き方が模索される中、学生たちの希望に寄り添うその姿勢は、地域活性化とも密接に関連しているようです。これからも、地方での新たな働き方がどのように引き続き進化していくのか、目が離せません。