東大発VCファンド、カーボンニュートラル特化ファンドに5億円出資 - 大学発スタートアップエコシステム強化へ
東京大学協創プラットフォーム開発株式会社(東大IPC)が運営する大学発スタートアップ等促進ファンド投資事業有限責任組合(ASAファンド)は、ONE Innovators株式会社が運営するカーボンニュートラル領域に特化したベンチャーキャピタルファンド「ONEカーボンニュートラル1号投資事業有限責任組合(ONE 1号ファンド)」に対して、5億円のLP出資約束を行うことを決定しました。
大学発スタートアップのエコシステム拡大を目指すASAファンド
ASAファンドは、日本の大学発スタートアップのエコシステムにおける課題解決に取り組むとともに、産学官連携や海外との連携を強化することで、日本の大学発スタートアップのエコシステムを世界トップレベルに引き上げ、世界に通用するユニコーンスタートアップの育成を目指しています。
具体的には、大学発の技術シーズを発掘し、事業化を支援することで、グローバルに展開できるスタートアップを育成・支援しています。ONE 1号ファンドへの出資は、ASAファンドの第一弾投資となります。
カーボンニュートラル実現に向けた連携強化
日本を含む世界各国が2050年にカーボンニュートラルを実現するためには、さまざまな分野におけるイノベーションが不可欠です。カーボンニュートラル領域のイノベーションには、テクノロジーの担い手となるスタートアップ、大学等の研究機関、業界のカーボンニュートラルを目指す事業会社、金融機関、政策立案者の連携が不可欠です。
ONE 1号ファンドの投資チームは、カーボンニュートラル領域におけるスタートアップによるイノベーション実現に挑戦しており、東大IPCは、同社のディープテック分野における豊富な投資実績と、新たな展開を目指す取り組みが、日本の大学発スタートアップのエコシステム構築に大きく貢献すると期待しています。
東大IPCとONE Innovatorsの連携
東大IPCは、ONE 1号ファンドへのLP出資と、ONE Innovators社との協力関係を構築することで、日本の大学発スタートアップとそのエコシステムの更なる育成促進を目指します。
ONE Innovators株式会社 代表取締役 辻 秀樹氏のコメント
2050年のカーボンニュートラルは、2030年~2040年に社会実装されるイノベーションが2050年に向けてスケールアップすることで実現されます。そして、この最も挑戦的な分野のイノベーションは、大学等の研究機関、事業会社、金融機関、政策立案者が連携することで生まれます。国内最大規模の大学・研究機関のエコシステムを支援する東大IPCとともに、大学発スタートアップによるイノベーション実現に向けて全力を尽くして参ります。
東大IPCについて
東大IPCは、東京大学100%出資の子会社として2016年に設立されました。官民ファンドとして国内外の70社を超える大学関連スタートアップへの投資を行っており、人材支援やハンズオン支援、起業支援プログラム「1stRound」の運営も手がけています。2024年には、大学発スタートアップ等促進ファンド投資事業有限責任組合(ASAファンド)を設立し、国内・海外と連携した新たなディープテック・スタートアップの創出拠点を目指しています。
ONE Innovators株式会社について
ONE Innovators株式会社は、カーボンニュートラル領域に特化したベンチャーキャピタルファンドを運営しています。2023年8月に設立され、大学発スタートアップの育成、大学・研究機関、事業会社、金融機関、政策立案者との連携強化を通じて、カーボンニュートラル実現に貢献しています。
東大IPCとONE Innovatorsの連携は、日本の大学発スタートアップエコシステムのさらなる発展に貢献すると期待されます。