災害時の新たな希望!移動式トイレの登場
日本は災害が多発する国であり、特に被災者にとって最も必要なのは水や食料ではなく、実はトイレです。これは様々な災害調査から明らかになっています。特に女性にとっては、適切なトイレ環境が不可欠です。震災時には、多くの被災者がトイレを求めて隣町まで移動するケースもあります。
トイレ不足の実態
熊本地震の際、6割以上の人々が地震発生から6時間以内に便意を感じましたが、水道が停止しているため、トイレがまったく使えない状況に直面しました。その結果、避けるべき食事や水分摂取を控える人々が増え、エコノミークラス症候群による不幸な事例も発生しました。大阪府の大谷氏は、「もし移動式の清潔なトイレが事前に備えてあれば、こんな状況に遭遇しなかったかもしれない」という思いを込めて、今回のプロジェクトに取り組んでいます。
コンパクトなトイレトレーラーの開発
一般社団法人災害対策機構「Di-CO」は、トイレトレーラーの開発に着手しました。このトレーラーは「けん引免許」がなくても普通免許で運転でき、誰でも簡単に搬送できる設計です。特に災害や瓦礫散乱地でもスムーズに移動できるように工夫されており、トラックの荷台ではなく、トレーラー型にしたことで、日常でも活用でき、利便性が向上しています。
女性に配慮した設計
トイレトレーラーのデザインには特に女性の健康を考慮した配慮がなされています。例えば、ハンカチや下着を手洗いできる大きさの洗面化粧台や、流水音装置の設置など、快適に利用できる空間が創出されています。援助を必要とする被災者に向けて、精神的にも安心できるトイレ環境を提供することを目指しています。
全国規模での支援ネットワーク
このプロジェクトがもたらす可能性として、各市区町村が1台ずつトイレトレーラーを所有することで、迅速に被災地に送り届けることができれば、約17万人の被災者が支援を受けることが可能になります。災害時にはトイレトレーラーがすぐに立ち上がれる仕組みが構築され、そのネットワークが全国的に広がっていくことを期待しています。対策機構は、人口に応じた台数のトイレトレーラーを提供し、さらに多くの人々を支えていく取り組みに力を入れています。
クラウドファンディングの挑戦
資金調達の手段の一環として、現在、クラウドファンディングに挑戦中です。詳細は
こちらから確認できます。プロジェクト開催期間は2021年2月10日から3月31日までの間です。これまで多くの方々の支援があっての成果であり、今後もぜひ多くのご理解と応援をお願い申し上げます。
被災者を支えるために
「Di-CO」の理念は、「いざという時に、多くの方々の助けになる」これに尽きます。この取り組みが実ることによって、より安全で快適なトイレ環境が被災地に提供されることを期待しながら、引き続きプロジェクトの進捗に注目していきましょう。