MiRESSOの革新技術
2023-10-16 10:00:02
革新技術で核融合炉建設の viability 改善を目指す MiRESSOの挑戦
株式会社MiRESSOの革新技術
株式会社MiRESSOが、文部科学省の中小企業イノベーション創出事業のSBIRフェーズ3に採択され、核融合炉の建設に向けた重要な一歩を踏み出しました。このプロジェクトによって、核融合エネルギーの実現に向けたベリリウムの製造を可能にする新たな技術が試みられることになります。
背景と課題
核融合炉は、燃料であるプラズマを生成するために、重水素とトリチウムの核融合反応に依存しています。しかし、トリチウムは天然の状態ではほぼ存在せず、このため核融合炉の周囲には「ブランケット」と呼ばれる装置が必要です。この装置はトリチウムを自己生産させる役割を担っており、そのためには中性子を2倍に増やす「ベリリウム」が大量に必要です。
現状では、ベリリウムの調達は非常に困難です。既存の価格は高く、世界の生産量を大きく上回る必要があります。これが核融合原型炉の建設に向けた大きな障害となっています。
MiRESSOの革新技術
MiRESSOのCEOである中道氏を中心とするチームは、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構(QST)で、新しいベリリウムの精製技術を開発しました。従来、ベリリウム鉱石の溶解には2,000℃の高温処理が必要でしたが、新技術では300℃の常圧で溶解することが可能になりました。これにより、コストとエネルギーの両方で圧倒的な効率化が実現されます。
具体的には、化学処理とマイクロ波加熱の複合技術を用いて精製を行い、今後1トン/年規模のパイロット工場を建設する計画を進めています。この実証データを基に、さらなるスケールアップを目指し、量産工場の設立も視野に入れています。
SBIRフェーズ3の意義
SBIR制度は、革新的な研究開発を行うスタートアップを支援し、その成果を社会実装につなげることを目的としたものです。MiRESSOがこの制度に採択されたことは、核融合分野における技術革新として大きな意義を持ちます。中道CEOも、これにより社会実装の促進が飛躍的に加速すると期待を寄せています。
会社概要と展望
株式会社MiRESSOは、青森県三沢市に本社を置き、2023年に設立されました。資本金は250万円で、主にベリリウムの製造と販売、関連技術ライセンスを手掛けています。また、東京大学協創プラットフォーム開発株式会社が実施する起業支援プログラム「1stRound」の参加企業にも選ばれています。これは、注目すべき成長の証しとも言えるでしょう。
採用情報
MiRESSOは現在、人材採用にも力を入れており、CXOやプラントエンジニア、経理・バックオフィス担当などのポジションで積極的に募集を行っています。興味を持った方は、ぜひホームページを通じて連絡を取ってみてください。
この革新プロジェクトが成功すれば、核融合技術の実現に向けた道が開かれ、持続可能なエネルギー提供に向けた大きなステップとなるでしょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社MiRESSO
- 住所
- 青森県三沢市大字三沢字下久保59-383
- 電話番号
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