日本財団電話リレーサービスが電話リレーサービス提供機関に指定
最近、日本財団電話リレーサービスが総務大臣から「電話リレーサービス提供機関」としての指定を受けたことが発表されました。このサービスは、耳の聞こえない方や発話に困難を抱える方々が、手話や文字による同時通訳を通じて通話できる仕組みを提供します。このようなサービスは、すでに世界で25カ国で導入されており、日本でもいよいよその制度化が進むことになります。
数字で見る日本の現状
長らく日本はG8諸国の中で唯一、電話リレーサービスが存在しない国でした。この背景には、聴覚障害者が音声コミュニケーションに困難を抱えていたという現実があります。このたびのサービス導入により、聴覚障害者の方々も、聞こえる人々と同様に電話でのコミュニケーションが可能になることが期待されています。
指定の経緯と今後の計画
この指名は、2020年12月から2021年1月にかけて行われた申請受付を経て、総務大臣から正式に通知されました。この指定を受け、今後日本財団電話リレーサービスは必要な手続きを経て、法に基づく公共インフラとしてのサービスを提供開始します。具体的には、2021年7月1日からの提供を予定しています。
それに向けて、同サービスでは通訳オペレーターの体制整備や、サービス周知のための啓発活動を行う予定です。
モデルプロジェクトから全国サービスへ
これまでも、日本財団は2013年から電話リレーサービスのモデルプロジェクトを実施してきました。このプロジェクトの成功をもとに、現在のサービスが正式にスタートすることになりました。電話リレーサービスとは、耳の聞こえない方や発話困難者が、パソコンやスマートフォンを介して手話や文字で通訳を行いながら即時に通話できるサービスです。
この取り組みが通信のバリアフリー化に向けた新たな一歩となります。日本財団電話リレーサービスは、日本における「電話リレーサービス」の安定的かつ継続的な提供を目指し、今後もその取り組みを進めていきます。
団体情報
- - 団体名: 一般財団法人日本財団電話リレーサービス
- - 代表者: 理事長 大沼 直紀
- - 所在地: 東京都港区赤坂一丁目2番2号
- - 事業内容: 聴覚障害者と聞こえる人の双方向な電話サービスを「手話・文字・音声」の通訳を通じて提供
- - 公式サイト: https://trs-nippon.jp/
この新しいサービスが、聴覚障害者の皆さんと聞こえる人々との架け橋となり、より良いコミュニケーション環境を提供することを楽しみにしています。