大阪うめきたで新しい価値の創出を目指す
2024年8月20日、大阪・うめきたで「ナレッジキャピタル 超みらい会議」が開催されました。この会議は、知的創造と交流を促進するためのプラットフォームであるナレッジキャピタルが中心となり、70名のステークホルダーを招いて行われました。都市の未来を担うその意義深いイベントでは、全員参加型の多次元価値の創出がテーマに掲げられ、新たな施策が検討されました。
ナレッジキャピタルの使命
冒頭に行われたのは、ナレッジキャピタルの総合プロデューサー、野村卓也氏からの話です。彼は、変化の激しい現代社会において、ナレッジキャピタルがどのように進化していくか、そのためには多様な視点を持った多くの人々が参加し、意見を交わすことの重要性を強調しました。この流れの中で、「全員参加型多次元価値の創出」という新たなパーパスが設定され、参加者の意見を広く取り入れながら活動を促進する姿勢が示されました。
うめきたの歴史と未来
会議では次に、うめきたという地域の歴史とナレッジキャピタルの成り立ちについての説明がありました。この地は元々貨物駅やアジアの玄関口として栄え、その後教育の中心地としても発展してきました。その土地の記憶をもとに、ナレッジキャピタルは知的な創造や交流の場として新たな価値を提供したいという熱意をもっています。野村氏は、ここでの活動が「面白いことをみんなでやろう」といった理念の下、進化してきたことを振り返りました。
意見交換とアイデアの創出
続くオープンダイアログセッションでは、実際に参加者がそれぞれの立場から意見を交わしました。企業、学生、行政機関、海外企業の代表者らが集まり、それぞれの視点から大阪の未来について議論しました。「人とモノの流れの中心地を再構築する」というテーマでは、インターナショナルエリアを設ける構想が披露され、来年の大阪・関西万博に向けた実現可能性について話し合われました。
「全員参加型価値構築の実践」というテーマについても議論が盛り上がり、世代を超えた交流の場提供が重要であるとの意見が出ました。また、商都大阪の再認識に関する提案もあり、商業の発展を促進するための依然として重要な要素として「くだらないもの」すらも活かす意義が強調されました。
AI時代のクリエイティビティ
特別講演では、東京大学名誉教授の河口洋一郎氏が登壇しました。彼はAI時代におけるクリエイティビティの重要性について語り、自己鍛錬の際にAIを利用することは有益だが、AIに頼り過ぎないようにすることの重要性を訴えました。自身のスタンスを確立し、その上でAIを活かすべきだと強調しました。
これからの展望
ナレッジキャピタルの理事であり三菱地所株式会社の執行役常務を務める大野郁夫氏は、これまでの活動を振り返りながら、今後も多世代が参加し、一緒に新しい価値を発信していく取り組みの必要性を語りました。今後5年、10年を見越し、うめきたからの新しい発信を期待されています。参加者からは、大阪が今後も注目を集める地域であり続けるための提案が次々と寄せられました。
このように、ナレッジキャピタルは未来の価値創造に向け、地域の歴史や特性を生かしながら新たな挑戦を進めています。今後もその活動に注目が集まることでしょう。