26卒就活トレンド:インターンシップ活用は歓迎だが、参加希望は減少 - コスパ・タイパ意識の高まりが影響か

株式会社文化放送キャリアパートナーズが実施した「2026年卒ブンナビ学生調査」によると、2026年卒業予定の学生は、面接対策に大きな不安を抱えていることが明らかになりました。特に、3人に1人以上が「面接対策」を最も不安に感じており、昨対比で大幅に増加しています。

一方で、企業側ではインターンシップでの学生情報を採用活動に活用することに対して、8割以上が歓迎しているという結果も出ています。これは、インターンシップを通じて学生の能力や適性、企業への理解度などを事前に把握することで、より適切な人材を採用したいという企業側の意向が反映されていると考えられます。

しかし、インターンシップの参加希望は減少傾向にあります。その理由として、学生側が就活においてコスパ・タイパを重視する傾向が強まっていることが挙げられます。調査では、約7割の学生が就活におけるコスパ・タイパを意識しており、2人に1人以上が交通費や移動時間を削減したいと考えていることが分かりました。

インターンシップは企業理解や自己成長の機会として非常に有意義ですが、時間的・金銭的なコストがかかることも事実です。学生は、限られた時間と資源を有効活用したいと考えており、参加するインターンシップを厳選する傾向にあると考えられます。

企業側にとっても、インターンシップの運営にはコストがかかります。参加希望者の減少は、企業にとって人材獲得の機会損失につながる可能性があります。そこで、企業は、オンラインでのインターンシップ開催や交通費負担など、学生にとって参加しやすい環境整備に取り組む必要があるでしょう。
今回の調査結果から、2026年卒の就活生は、従来の就活とは異なる価値観を持つ世代であることが分かります。彼らは、面接対策に不安を抱えながらも、効率性や合理性を重視する傾向があり、就活におけるコスパ・タイパ意識も高まっています。

企業側も、こうした変化を理解し、学生にとって魅力的な就活体験を提供することが重要です。オンラインでのインターンシップ開催や交通費負担など、学生にとって参加しやすい環境整備が求められます。

また、インターンシップの内容についても、単に企業紹介や業務体験だけでなく、学生の能力開発に繋がるようなプログラムを設計することが重要です。例えば、学生が自身の強みや弱みを理解できるような自己分析ワークショップや、チームで課題解決に取り組むグループワークなど、学生にとって学びのあるプログラムを提供することで、参加意欲を高めることができるでしょう。

2026年卒の就活は、従来の常識にとらわれず、学生と企業双方にとってより良い形へと進化していくことが期待されます。

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