カナダで本物の日本料理を広める「ZENジャパングループ」の魅力と活動

本物の日本料理を広める「ZENジャパングループ」

カナダは多文化共生の国であり、そこに根付いたさまざまな国の料理が日常の一部となっています。その中でも、日本料理の本格的な普及に貢献しているのが「ZENジャパングループ」です。このグループは、日本からの就労希望者を歓迎しており、彼らに新しいチャンスを提供することで、カナダにおける日本料理文化の発展を目指しています。

ZENジャパングループの成り立ち

ZENジャパングループの中心人物である柏原清一氏は、1958年に東京で生まれ、神奈川県逗子市で育ちました。横浜の調理師専門学校を卒業後、すし職人としての修業を積み、1983年にカナダへ渡りました。彼は、カナダのトロントを拠点に数多くの日本料理店で経験を積み、2000年に「Zen Japanese Restaurant」を引き継ぎ独立。2013年には、料理人として名高い佐藤健志氏を招き、総料理長として迎え入れました。

この店舗は、高級日本料理の代名詞となり、特に中国人の富裕層を顧客に持つことで独自の地位を築くことに成功しました。2015年には居住者のニーズに応じてマーカス市へ移転し、さらなる繁盛を遂げます。2022年には『ミシュランガイド2022』で一つ星を獲得し、彼らの努力が実を結んだことを示しました。

若い料理人のキャリアの場

「ZENジャパングループ」は、単なる飲食店の集まりではありません。彼らは、若い料理人たちが成長できる環境を提供することにも重点を置いています。多くの料理人たちがここで技術を磨き、さらには独立を果たしているのです。

たとえば、佐藤健志氏は「なだ万」や「うかい亭」といった有名店での経験を経て、2013年に「Zen Japanese Restaurant」に参加。彼の卓越した技術により、同店は今や日本料理のコースで高い評価を得ています。さらに、卞麻琴氏や関雅志氏など、外国からの就労者も多く在籍し、彼らの成長を支えています。

日本からの就労希望者への支援

「ZENジャパングループ」では、日本からの就労希望者を熱烈に歓迎しています。高度な調理技術が必須ではないという姿勢は、異なる文化や嗜好を尊重しながら、現地客のニーズに応じた料理を学ぶ機会を提供するという柏原氏の信念に基づいています。ワーキングホリデー制度を利用して就労した日本人は、同店での経験を活かし、ワークビザや永住権の取得へとつなげています。

このように、「ZENジャパングループ」はカナダにおける日本料理の振興に大きく貢献しており、日本とカナダの架け橋となるような存在です。

女子が働きやすい環境

トロントは、世界中で「女性が働きやすい街」として評価されています。「ZENジャパングループ」では、女性への配慮がなされており、全てのスタッフが快適に働ける環境を提供しています。これにより、特に女性料理人たちが安心して自身の技術を磨ける場となっています。

今後の展望とメッセージ

柏原氏は「ZENジャパングループ」がカナダにおける日本食の普及のパイオニアとなることを目指して活動しています。そして、日本の文化を世界に広めるためには、日本人の手によってそのモデルが確立されるべきと考えています。

このように、「ZENジャパングループ」は、世界中の食文化に寄与しながら、本物の日本料理を提供するために努力しています。日本からの就労希望者も、志を同じくする仲間としてこのグループに参加し、共に未来を切り開いていくことでしょう。