キリン、持続可能な社会への新たな一歩「ソーシャルファイナンス・フレームワーク」を策定

キリン、持続可能な社会への新たな一歩

キリンホールディングス株式会社（以下、キリン）は、この度「キリン・ソーシャルファイナンス・フレームワーク」を策定した。このフレームワークは、国際資本市場協会（ICMA）が定める原則に基づいており、資金調達の透明性や目的を重視したものだ。また、社会的価値の創出を通じて持続可能な成長を目指すキリンの新たな取り組みとも言える。

フレームワーク策定の背景

キリンは、持続可能な成長に向けた資金調達方法としてソーシャルファイナンスを位置付けている。このフレームワークの目的は、企業の成長戦略や重点領域へのコミットメントをステークホルダーに伝えることにある。2023年9月には、同社初の「キリン・ソーシャルボンド・フレームワーク」が策定され、今回のフレームワークがその一部を改訂した形となっている。

今後10年、20年先を見据える中で、キリンは酒類・飲料事業や医薬事業に加え、ヘルスサイエンス事業を第3の主要ビジネスに育てる意向を示している。特に、同社の強みである研究開発（R&D）技術を活かし、独自のビジネスモデルを構築することで、アジア・パシフィック地域におけるヘルスサイエンスのリーダーを目指す。

フレームワークの具体的なポイント

本フレームワークでは、健康課題解決に貢献する事業への資金調達を行うことを目的としている。具体的には、幅広い年齢層や地域の人々がアクセスできる栄養補助食品の提供や、健康的な商品の研究開発に力を入れる方針だ。特に、株式会社ファンケルの株式取得をプロジェクトとして設定し、その購買資金の一部をソーシャルファイナンスに充当する計画だ。

また、フレームワークはICMAが定めた「ソーシャルボンド原則2023」や「ソーシャルローン原則2023」に準拠しており、第三者評価機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社の評価も受けている。このように、透明性と社会的合意形成を重視した資金調達の枠組みを实施することで、キリンのCSV経営が促進され、社会課題への取り組みも一層加速すると期待されている。

まとめ

キリンが策定した「ソーシャルファイナンス・フレームワーク」は、単なる資金調達の手法ではなく、持続可能な社会の実現に向けたコミットメントを示すものである。具体的なプロジェクトや社会的価値の創出に向けた取り組みが今後どのように展開されていくのか、注目が集まる。キリンは社会課題に対して積極的に貢献し、企業の成長と社会的価値の同時実現を目指す姿勢を明確にした。詳細はキリンの公式サイトで確認できる。

キリン・ソーシャルファイナンス・フレームワーク詳細