新たな移動手段「NANKAIオンデマンドバス」始動
大阪府堺市において、住民の移動課題に応えるべく新たな交通手段「NANKAIオンデマンドバス」の実証事業が開始されます。これは、大阪府住宅供給公社が南海電気鉄道や南海バス、ネクスト・モビリティとの連携のもと進めるもので、AIを駆使した効率的なバスサービスを提供することを目的としています。
実証事業の背景と目的
この実証事業は、泉北ニュータウン地域における住民の移動の利便性を高め、特に高齢者の外出を促進することを狙いとしています。これまでの公共交通機関が抱える課題に取り組み、住民が必要とする場所へスムーズに移動できることを目指しています。公社はこのプロジェクトの中で、賃貸住宅スマリオの敷地内にオンデマンドバスの停留所用地を提供し、地域住民の移動を支援します。
AIオンデマンドバスとは
AIオンデマンドバスは、事前に設定されたエリア内で運行される小型の乗合バスです。予約に応じてAIが最適な運行経路を自動生成し、効率的な配車を行います。このシステムによって、利用者は時刻表に縛られず、必要な時に必要な場所へ移動できる柔軟性が大きな特徴となっています。特に高齢者が外出する際の負担を減らすため、利便性の向上が期待されているのです。
実証事業の要点
実証事業は2024年10月1日から2025年2月28日まで実施されますが、特定の日には運休となります。運行時間は午前8時から午後6時までで、泉北ニュータウン地域内の14地区と3つの主要駅(光明池駅、栂・美木多駅、泉ケ丘駅)を対象としています。そのため、地域住民の様々なニーズに対応した移動手段となるでしょう。
運賃と支払い方法
運賃は大人・小児ともに1乗車300円。乳幼児は保護者の膝に座っている場合は無料です。また、支払い方法として現金やクレジットカード、ポイント支払いが利用可能です。
停留所の設置場所
オンデマンドバスの停留所は、原山台団地と鴨谷台団地の集会所に設置されます。原山台団地は泉北高速鉄道「栂・美木多」駅から徒歩で約9~12分の距離に位置し、鴨谷台団地も「光明池」駅から徒歩約10~12分の距離です。これにより、住民がアクセスしやすく、利用しやすい交通手段となることが期待されています。
まとめ
この「NANKAIオンデマンドバス」の導入により、堺市の住民はより良好な移動環境を手に入れることでしょう。高齢者や交通弱者にとって、新しい可能性が広がるこのプロジェクトは、地域の活性化にもつながると期待されています。実証期間終了後も、利用実績を基にさらなるサービスの展開が計画されており、今後の動向から目が離せません。