スーパーコンピュータ『富岳』成果創出加速プログラム シンポジウム『富岳百景』開催
2021年3月から本格運用を開始したスーパーコンピュータ『富岳』が、約1年の運用を経てさらなる成果を発信する場として、シンポジウム『富岳百景』が開催されます。本イベントは、文部科学省と高度情報科学技術研究機構が主催し、2022年3月29日(火)にオンラインで行われる予定です。このシンポジウムでは、『富岳』を用いた研究成果を一般向けにわかりやすく紹介します。
シンポジウムを迎えるにあたり、3月14日と15日には研究者向けの研究交流会が実施されました。ここでは、スーパーコンピュータ『富岳』を活用している研究者たちが集い、知識と経験を共有しました。この交流の中では、次世代研究者賞の授与式も行われ、小川弥穂氏(東京医科歯科大学)と淺田啓幸氏(東北大学)が受賞しました。
受賞者の片方は、全ゲノムシーケンスを用いたがんゲノム医療の最前線についての研究を発表し、もう一方は航空機の離着陸に関連する流体解析手法について語りました。これらの研究が『富岳』によって加速され、今後の医療や航空技術に革新をもたらすことが期待されています。
シンポジウム当日には、「防災・減災」、「ライフ」、「材料」、「ものづくり」、「宇宙・素粒子」の5つのテーマで、数多くの発表が予定されています。特に、これまでに培った『富岳』の技術を用いて、科学者たちは社会の安全や宇宙の謎に挑もうとしています。一般向けの講演やポスター展示もあり、参加者には最新の科学研究に触れる機会が提供されます。
スーパーコンピュータ『富岳』とは
スーパーコンピュータ『富岳』は、理化学研究所と富士通が共同で開発した、前機種の『京』を継承した高性能計算機です。『富岳』は、電力性能や計算性能、使いやすさにおいて世界最高レベルを誇り、様々な研究に活用されています。特に、災害予測や生命科学、工業技術において、人類が直面する多くの課題解決に寄与することを目指しています。2020年のスパコンランキングでは、4回連続世界一位を獲得するなど、その能力は証明されています。
シンポジウムのプログラム
シンポジウムのスケジュールは多岐にわたり、各セッションでは具体的な発表が行われます。午後1時から始まる「防災・減災セッション」では、気象の新時代の数値予測に関する講演が行われ、気象災害のリスクを低減するための最新技術が紹介されます。その後、ライフセッション、材料セッション、ものづくりセッション、宇宙・素粒子セッションが続き、それぞれの領域での研究成果を発表します。
このように、シンポジウム『富岳百景』は、最新の科学研究を一般の方々とも共有し、理解を深める貴重な機会となります。参加申し込みは、公式ウェブサイトで行うことができ、一般の方々を対象に幅広く参加を呼びかけています。あなたもこの科学の最前線に触れてみませんか?
お問い合わせ
シンポジウム「富岳百景」の詳細や参加方法についてのご質問は、事務局までお気軽にお問い合わせください。+ E-mail:
[email protected]
ぜひ、スーパーコンピュータ『富岳』の活用の可能性を探求するこのシンポジウムに参加し、科学の未来に触れて下さい。