奇跡の復活を遂げた水彩アーティスト
西丸式人(さいまる・のりと)氏の個展「西丸式人の水彩ワールド~宇宙にただよう光をとどめて~」が、2024年8月31日から9月8日まで銀座のギャラリーWABIで開催されます。彼は脳梗塞を経て、アートを通じて再生の物語を描き続けています。この特別な個展では、彼の旅の中で捉えた風景や感動を水彩画で表現した作品が約60点展示されます。
西丸式人のアートの旅
水彩アーティストとしての西丸氏は、国内外を旅し、その美しさをキャンバスに刻んできました。酒を酌み交わしながら創作のインスピレーションを得る彼は、自然や建物、風景を愛し、それらを情熱的に描いてきました。このような過程で生まれた数々の作品には、彼の言葉にできない感情が込められています。
しかし、彼の人生は平坦ではありませんでした。70歳を迎えた西丸氏は脳梗塞に襲われ、命は助かりましたが、脳に大きなダメージを負いました。ひらがながわからなくなったり、数を数えることもできなくなった彼は、自身の記憶を取り戻すため懸命なリハビリを行いました。その努力が実り、彼は再び筆を握ることができるようになったのです。
脳内の混乱とアートによる癒し
特に彼が描いた作品の中には、自身の脳内の混乱を描写したものもあります。脳梗塞が発症する前に感じた拘束や、蝶を追いかける猫の姿など、非常に象徴的な表現が見どころです。西丸氏はこの作品を通じて、彼の疾病に対する思いや回復への道のりを観客に伝えます。
再び脳梗塞を経験した彼は、肝臓がんや膀胱がんを抱えながらも再起を果たしました。その後の健康状態は波乱に富み、冬にはまた脳梗塞を発症しましたが、彼は不屈の精神で復活を果たし、今回の個展に至りました。
個展の見どころ
「西丸式人の水彩ワールド」では、シチリアの夏や横浜ハーバー、春夏秋冬の自然をテーマにした作品が展示されます。自然の美しさや心の内面を映し出した水彩画は、観る人に感動を与えます。この機会に西丸氏の独特の世界観に触れてみてください。
展覧会詳細
- - 会期: 2024年8月31日(日)~9月8日(日)
- - 時間: 11:00 ~ 19:00(最終日は16:00まで)
- - 場所: 銀座ギャラリーWABI (東京都中央区銀座4丁目11-5)
- - アクセス: 都営浅草線・東京メトロ日比谷線東銀座駅から徒歩2分
アーティストプロフィール
西丸式人氏は1972年に東京芸術大学大学院を修了後、全国で個展を開催し続けています。また、彼の指導の下、多くの弟子が育ち、精力的に水彩画の魅力を広げています。彼の書籍も数多く出版され、アート教育にも貢献しています。
この個展は、西丸氏自身の強い意志とアートの力を感じる機会です。ぜひ足を運んで、彼の心の旅に触れてみてはいかがでしょうか。