大阪府内科医会とバイエル薬品がCKD重症化予防事業を開始
2021年3月11日、大阪府内科医会とバイエル薬品が慢性腎臓病(CKD)の重症化を防ぐための共同事業をスタートしました。この取り組みは、保健・医療・福祉の分野で働くさまざまな専門家が協力し、患者の啓発活動を支援することを目的としています。
CKDとはどのような病気か?
CKDは、腎臓の機能が長期間にわたり低下する疾患で、今や日本国内に約1,330万人の患者がいるとされています。放置してしまうと、最終的に人工透析や腎移植が必要になります。これにより、透析患者の増加を抑えるためにも、早期の発見と治療が不可欠です。
共同事業の内容と目的
この共同事業では、以下のような活動を行います:
- - CKDの重症化予防と透析予防に向けた多職種連携の促進
- - 患者さんやその家族に対する啓発活動の展開
- - 具体的な啓発資材の制作、配布
特に、共同事業の第一弾として、3月11日の世界腎臓デーに合わせた一般市民向けの啓発冊子を作成し、CKDに関する情報を広めていきます。この冊子では、腎臓の健康維持や、早期発見を促進する情報が掲載されています。
啓発冊子の重要性
制作された啓発冊子は「糖尿病と慢性腎臓病」と呼ばれ、糖尿病に伴う腎臓病のリスクについても触れています。特に自覚症状が少ないため、いつの間にか病状が進行するリスクが高いです。この冊子を通じて、尿検査の重要性や主治医への相談を促しています。
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大阪府内科医会のメッセージ
大阪府内科医会の福田正博会長はこの取り組みの重要性を強調しました。彼は「私たちが担うべき役割は、市民が健康であるための伴走者であり、健康の啓発活動にも積極的に参画していく必要がある」と述べています。
バイエル薬品の期待
またバイエル薬品の相徳泰子市場アクセス本部長は、腎疾患が国民の健康に与える影響について触れつつ、患者中心の医療に貢献する取り組みを推進していくことを宣言しました。
CKDは進行が緩やかでさまざまな合併症を引き起こす恐れがあるため、専門家同士の連携が不可欠です。この共同事業を通じて、より多くの人々にCKDについての正しい理解を促し、健康の維持に役立てていくことが期待されています。
まとめ
バイエル薬品が発表したこの共同事業は、CKDの重症化予防という観点から、医療・福祉の各分野が手を取り合い、患者への啓発活動を展開することで、大阪府民の健康寿命を延ばすための重要な取り組みです。今後の活動に注目していきたいと思います。