新しい不動産活用モデル
2024-05-28 10:00:03
社会的不動産利用で空き家問題を解決する新しい取り組み
新たな不動産活用モデルの台頭
近年、日本は人口減少とともに様々な社会的課題に直面しています。その中でも特に大きな問題となっているのが空き家と孤立化です。これに対抗すべく、「GOOD GOOD NEIGHBORS」というプラットフォームが発表されました。この取り組みは、「社会的不動産利用」という新しい概念に基づいています。
社会的不動産利用とは
「社会的不動産利用」とは、地域社会に貢献しつつ経済的循環を図る不動産の利用手法です。従来の不動産投資は、短期的利益追求が中心でしたが、今の社会では、特に空き家の問題が深刻化しています。CHArというNPO法人が過去10年以上にわたり、空き家の活用に取り組んできた実績がここに生かされています。
この新しいアプローチでは、空き家や遊休不動産を福祉や地域づくりに役立てることで、社会的価値を創出します。また、所有者の経済的利益も得られる形を作り出します。しかし、実際にこれを実施するには専門的な知識と経験が求められ、単独でのチャレンジは難しいのが現実です。そこで、地域密着型の不動産管理会社や社会的企業との連携が重要です。
GOOD GOOD NEIGHBORSの機能
GOOD GOOD NEIGHBORSは、ただの不動産マッチングサイトではありません。
1. グッドカンパニーとのマッチング
このプラットフォームでは、物件オーナーと社会貢献を目指す「グッドカンパニー」を結びつけます。物件を求めるグッドカンパニーは、必要とする居場所や住まいのアイデアを投稿し、不動産所有者はそれに応じた物件を提供します。従来のように物件中心のマッチングではなく、利用したい人々の意図に寄り添った形です。
2. 「グッドグッドマニュアル」の運営
GOOD GOOD NEIGHBORSでは、実際に活用するために必要なノウハウを集めた「グッドグッドマニュアル」を整備し、共有します。このマニュアルには資金調達の方法や改修の手法、契約に関するノウハウが含まれ、安心して利用できる情報源となることを目指しています。
社会的課題との関わり
この取り組みの背景には、孤立化が進む現代社会の実情があります。特に、シングルマザーや高齢者、生活困窮者などが住まいを確保するのが難しい現状があります。空き家の増加と相まって、こうした人々への支援が急務です。
また、全国の空き家率が13%を超える中で、この有効活用は不可欠です。既存の不動産を生かさなければならない時代になっています。
そのため、GOOD GOOD NEIGHBORSは、様々な団体と協力し、特に物件の情報を必要としているグッドカンパニーの活躍の場を提供していきます。
今後の展開
2024年5月現在、4つの団体がプラットフォームを通じて情報を発信していますが、今後の拡大が期待されています。特に、目下の目標として、板橋区や豊島区、世田谷区などをターゲットに、不動産会社との連携を進めていく計画です。
イノベーションとソーシャルビジネスの融合によって、空き家問題の解決へ向けた新しい道が切り拓かれています。このプラットフォームが成功すれば、地域コミュニティ全体の底上げにもつながるでしょう。
会社情報
- 会社名
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特定非営利活動法人CHAr
- 住所
- 東京都大田区蒲田1-2-16
- 電話番号
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