いすゞ自動車と東京ガスが再生可能エネルギー導入で合意
2025年3月、いすゞ自動車株式会社は、東京ガス株式会社および東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社(TGES)と協力し、藤沢工場と栃木工場におけるオフサイトコーポレートPPA(Power Purchase Agreement)スキームを通じて、実質的に100%再生可能エネルギーによる電力の導入を実現することを発表しました。この取り組みは、カーボンニュートラルの実現に向けた力強い一歩となるでしょう。
再生可能エネルギーの導入計画
いすゞ自動車は、藤沢工場において2025年4月から12GWh/年の再生可能エネルギーの導入を計画しており、これは同工場の年間電力使用量の14%に相当します。導入に必要なパネル容量は13MWに達し、これは東京ガスによるオフサイトPPAとしては最大規模のものとなります。
さらに、栃木工場では2027年4月から同様の電力供給を開始する予定です。両工場のこの動きによって、年間約50,000トンのCO2排出削減が見込まれています。
スキームの概要
このオフサイトコーポレートPPAスキームでは、東京ガスが小売電気事業者としての立場から、複数の太陽光発電所から調達した電力と非化石証書を利用して電力供給を行います。また、太陽光発電によってまかなえない電力分については、東京ガスが自社発電所の電力を基に、再生可能由来の非化石証書を付与し、最終的に再エネ100%の電力として供給します。
環境への貢献
いすゞ、東京ガス、TGESの3社は、このスキームを通じて持続可能な社会の実現に向けての取り組みを強化していきます。いすゞは「いすゞ環境長期ビジョン2050」を策定し、2030年までにCO2排出量を2013年度比で50%削減する目標の達成に向け、環境負荷の軽減に努めています。
東京ガスのカーボンニュートラルへの取り組み
一方、東京ガスは「Compass 2030」という経営ビジョンの下でCO2ネット・ゼロを目指す取り組みを進めています。東京ガスグループとして、「カーボンニュートラルロードマップ2050」を策定し、お客さまと共に責任のあるトランジションを推進しています。本スキームはその一環として位置づけられています。
いすゞ藤沢・栃木両工場の基本情報
それぞれの工場は以下のような特徴を持っています。
- - 藤沢工場: 神奈川県藤沢市、主に小・中・大型トラックの製造を行っており、従業員数は5,894人、面積は816,326㎡。
- - 栃木工場: 栃木県栃木市に位置し、エンジンや部品の製造に特化、従業員数は1,263人、土地面積は1,120,530㎡です。
このような取り組みを通じて、いすゞと東京ガスは加速する環境保護と持続可能な未来に向けた努力を示しています。今後も両社がどのように連携を深めていくのか、その進展に注目が集まります。