2025年11月アルバイト・パート平均時給が発表、エリア別動向も注目の結果に

2025年11月アルバイト・パート平均時給レポート

株式会社マイナビが実施した2025年11月度のアルバイト・パート平均時給レポートが発表されました。この調査結果は、「マイナビバイト」に掲載された求人情報をもとに集計されています。全国平均時給が1,312円と発表された今回のレポートでは、エリア別の動向や職種ごとの時給の変動が注目されています。

全国平均時給について

2025年11月の全国平均時給は1,312円で、前月から16円減少したものの、1,300円台を維持しています。この数値は4カ月ぶりの減少となりましたが、それでも39カ月連続で前年同月比が増加するという長期トレンドは続いています。

特に目を引くのが、[販売・接客・サービス]業種での時給が過去最高の1,220円に達した点です。この職種は、年度末に向けての繁忙期を迎えていることもあり、需要の高まりが見られます。短期的には先月からの減少があったものの、長期的には依然として高水準を確保しています。

エリア別の時給傾向

エリア別に見ると、全7つの地域において前月比で時給が減少しました。特に「北海道・東北」では平均時給が1,194円となり、前月から46円の減少を見せました。また、「甲信越・北陸」も同様に前月比43円の減少を記録しました。

こうしたエリア間での賃金の差は、求人の供給バランスや地域特有の産業構造に起因している可能性があります。三大都市圏では、平均時給が1,348円ながらも前月比8円の減少を見せるなど、都市部でも微運動が観察されています。

2025年の特筆すべき地域トピックス

今月の注目地域として、「熊本県」が挙げられます。ここでは2026年1月より最低賃金が引き上げられ、平均時給も1,206円と前年同月比から78円増加しました。特に、この地域では半導体工場の稼働が影響しており、時給の調整が他の地域に比べて早い段階で行われています。

この動きが九州エリア全体の平均時給にも、良い影響を及ぼすことが期待されています。また、今後の春季生活闘争においても賃上げの目安が示され、アルバイト市場の時給が底上げされることが予想されています。

まとめ

アルバイト・パート市場の時給動向は、季節要因やエリア特有の状況によって影響を受けます。この11月のデータからも、時給総体は高水準を維持しながらも、短期的な変動が観察される結果となりました。引き続き、業界のトレンドや地域別の求人動向に注視し、労働市場の理解を深めていくことが重要です。今後も時給推移や求人数の変化が、市場の動向に大きな影響を与えるでしょう。