蜂の子が難聴を防ぐ?
2025-03-12 10:37:23

酵素分解蜂の子が騒音性難聴の進行を抑える可能性を発表

酵素分解蜂の子が騒音性難聴の進行を抑制



最近の研究で、株式会社山田養蜂場に所属する健康科学研究所が、酵素分解蜂の子が騒音性難聴の進行を抑える効果がある可能性を示しました。この重要な研究は、農研機構の大池秀明上級研究員と共同で行われ、2025年3月の「日本農芸化学会2025年度大会」にて発表されました。今回の研究成果は、一般演題1786件の中から選ばれたトピックス賞も受賞し、学術的かつ社会的な意義が高い評価を得ています。

背景



耳に関する問題は、現代病の一つとして世界中で注目されています。特にイヤホンやヘッドホンの利用が一般的になった現在、WHO(世界保健機関)は約10億人の若者が難聴のリスクにさらされていると警告しています。2050年までは、4人に1人が聴覚障害を抱えることになる見込みです。

騒音性難聴とは、大きな音を長時間聞き続けることによって耳の感覚細胞が損傷し、聴力が低下していくもので、一度損傷を受けた細胞は再生が難しいという厳しい現実があります。そのため予防策を講じることが重要視されており、音量を控えたり、長時間の使用を避けることが推奨されています。

研究内容



本研究では、酵素分解蜂の子の摂取が騒音性難聴に与える影響を評価するため、騒音性難聴モデルを用いました。具体的には、110dBのホワイトノイズを10分間定期的にかけることで引き起こされる軽度の騒音性難聴を誘発し、2か月間にわたり酵素分解蜂の子を与えた群と与えない群の聴力を比較しました。

耳に優しい新たな取り組み



試験結果は驚くべきものでした。騒音負荷を受けた場合、聴力が低下したことが確認されましたが、酵素分解蜂の子を摂取したグループでは、聴力低下の程度が抑えられていました。この成果は特に重要で、若い世代でも発症の可能性がある騒音性難聴に対して、酵素分解蜂の子が予防につながる可能性を示唆しています。

今後の展望



本研究によって、酵素分解蜂の子の持つ潜在的な力が明らかになり、聴覚障害を予防するための新たなアプローチとして期待されます。特にオンライン会議や音楽視聴など、私たちの生活の中で耳にかかる負担が増えている現代社会において、耳に優しいイヤホンと合わせて蜂の子の摂取が効果的な方法となるかもしれません。今後も山田養蜂場では、ローヤルゼリーやプロポリスといったミツバチ産品を活用し、健康寿命の延伸を図る研究を続けていく方針です。

発表概要


  • - 発表演題名: 「蜂の子摂取によるマウス騒音性難聴の軽減」
  • - 学会名: 日本農芸化学会2025年度大会
  • - 発表日: 2025年3月8日
  • - 発表者: 大池秀明(農研機構)、奥村暢章、川邊浩史(株式会社山田養蜂場 健康科学研究所)

この研究が、今後の聴覚障害予防においてどのように位置付けられるのか、注視が必要です。


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会社情報

会社名
株式会社 山田養蜂場
住所
岡山県苫田郡鏡野町市場194
電話番号
0868-54-1971

トピックス(科学)

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