従業員の不適切SNS投稿が企業ブランドに与える影響とは
一般社団法人日本リスクコミュニケーション協会(略称:RCIJ)が行った調査によると、企業のSNS運用におけるリスクは以前にも増して現実的な問題となっています。特に、従業員による不適切なSNS投稿が企業ブランドや採用活動、売上に深刻な影響を及ぼすことが、今回の調査で示されました。
調査結果の概要
調査の結果、91.8%の人々が従業員のSNSにおける炎上事例を見聞きしたことがあると答えています。この数字は、炎上がもはや一部の企業に限定されない現象であり、どの企業にとっても他人事ではないことを示しています。
具体的には、51.4%の消費者が従業員の不適切投稿により、その企業の商品を購入しなくなると回答。さらに87.6%が「見合わせる可能性がある」と答えています。つまり、炎上が起きた場合、多くの消費者が購買行動を制限する意向を示しているのです。
炎上への対応が印象を左右
興味深いことに、企業の初動対応によって消費者の印象が大きく変わることも分かりました。42.9%が企業の対応によって印象が良くなったと回答しましたが、53.9%は逆に印象が悪化したと答えています。つまり、企業が適切に対応しなければ、炎上による悪影響がさらなるブランドイメージの低下を招く可能性があるということです。
就職活動にも影響大
さらに、調査結果は採用活動にも影響があることを示しています。77.3%の人が従業員による炎上があった企業への応募をためらうと回答。特に、企業の評判が悪化した場合、優秀な人材確保に支障をきたすことが懸念されます。
SNS運用における正しいリスク管理
この調査結果から、企業が今後どのようにSNSを運用し、従業員の行動を管理していくべきかが浮き彫りになっています。企業側がSNSリスクに対する教育や周知徹底を行い、適切な対応策を講じることが重要です。RCIJでは、企業の広報やリスク管理担当者に向けたオンラインセミナーを開催し、SNS投稿が企業に及ぼす影響と、その対策についての知識を提供しています。
結論
炎上というリスクは、現代の企業にとって無視できない問題です。特に、SNSが広まる現代において、従業員の行動が企業全体の印象に影響を及ぼすことを認識する必要があります。企業はリスク管理の重要性を再認識し、適切な対策を講じることが求められています。