QSimulateがJSRを支援
2020-07-02 08:00:09

QSimulateの先進技術、JSRの材料開発を加速させる新たなプラットフォーム

QSimulateの革新技術がJSRのマテリアルズ・インフォマティクスを進化させる



最新の技術革新がもたらす可能性が、私たちの周りで日々進化しています。その中でも、QSimulateが開発した「QSimulate-MI」というプラットフォームには特別な注目が集まっています。この先進的なシステムが、日本を代表する企業、JSR株式会社で運用を開始したことが明らかになりました。QSimulate-MIは、量子力学に基づいた高精度な計算を通じて、材料開発のプロセスを全く新しいものにみちびくものです。

QSimulate-MIの機能と重要性


このプラットフォームの最大の特長は、1日に数千の分子に対して物性値の計算を自動的に実施できる点です。これにより、従来の方法では考えられなかったスピードでの物性予測が実現します。マテリアルズ・インフォマティクス(MI)の進展が期待される分野です。

JSRは、この新たなプラットフォームを活用し、高精度なデータベースを構築することを目指しています。なぜなら、AIとMIを組み合わせることで、材料の特性、例えば反応性や光学的特性、さらには強度や defects の予測ができるからです。

MGとのシナジー効果


QSimulateのCEOで共同創業者の塩崎亨氏は、QM(Quantium Mechanics)が材料開発に有用であることが広く認知されている一方、依然として多くの時間と労力がかかるプロセスであると述べています。彼はQSimulate-MIを使用することで、AIおよびMIを活かした手法が確立し、高精度な物性予測が低コストで可能になると自信を持って語ります。このことは、次世代の材料開発にとって画期的な変化をもたらすと考えられています。

JSRの材料開発においても、その期待は大きいです。研究者の大西裕也氏は、「今まさに材料開発はAI/MIの活用における過渡期にある」と指摘し、QSimulateの専門家とJSRの専門家が協力することの重要性を強調しています。彼は、この共同作業が新しい可能性を拓くものだと述べ、非常に楽しみにしているとのこと。

今後の展望


QSimulateのカリフォルニア工科大学のガーネット・チャン教授も、その可能性について肯定的です。彼は、QM計算による材料開発の向上を期待するとともに、QSimulate-MIが直面していたコストやワークフローの問題を解決することができると話しています。

QSimulateはアメリカのケンブリッジに拠点を置くスタートアップであり、AI/MIに基づく材料開発を推進しています。近年では、創薬分野にも目を向け、QMに基づくさらなる技術革新を追求しています。視野を広げると、JSRもこの革新の効果を最大限に引き出し、次世代材料の開発に繋がることが期待されます。これは、未来の産業にとっても非常に重要なステップとなるでしょう。

興味深いのは、JSRが1957年に設立された企業で、エマルジョンや合成樹脂の事業展開を進めながら、半導体やディスプレイなど多岐にわたる分野に進出してきた歴史を持つことです。その知見とQSimulateの先端技術の融合が、今後どのように新しい材料を生み出すのか、非常に楽しみです。

会社情報

会社名
Quantum Simulation Technologies, Inc.
住所
20 Guest Street STE 101
電話番号

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